アクアリウムを始めるにあたって、必要とされるフィルター、濾過装置には様々なものがあり、「外掛式」や「底面式」、「投げ込み式」、「スポンジフィルター」など種類はたくさんあります。
その中でも比較的シンプルな構造をしていて、簡単にメンテナンスなどできる上部フィルター。水槽のフレームの上に設置するので、ろ材交換や掃除などを行う際に水槽のレイアウトを崩して作り直す必要がないので、アクアリウム初心者~上級者まで人気でもあります!
そんな上部フィルターのメリットやデメリットなどといった様々な情報を解説していこうかと思います!
上部フィルターとは

アクアリウムに使用するフィルターは外掛式や底面式、投げ込み式、スポンジフィルターと様々な種類や形のものがありますが、その中の1つが上部フィルターで、水槽と同じ幅のフィルターを水槽のフレームの上に設置するものです。
ほとんど水槽と同じ幅のものになるため、その分ろ材をたくさん入れることができ、ろ過能力も非常に高いものとなっています。
ペットショップではもちろん、ホームセンターなどでも購入することができ、お値段も比較的リーズナブルなものもあります。
ウールマットなどろ材も安価で購入することができ、掃除などメンテナンスも簡単なので、アクアリウム初心者~上級者の方々まで幅広く愛用されています。
上部フィルターはたくさんの小型熱帯魚を群泳させる場合や金魚や錦鯉、アロワナなどといった大型の魚でフンをたくさんする生体を飼育する際にオススメです!
小型熱帯魚を群泳させるならネオンテトラがおすすめ!
-
-
アクアリウム初心者におすすめ!ネオンテトラの魅力や飼育方法を徹底解説
ネオンテトラは、アクアショップで必ず目にする熱帯魚ですよね。群れで泳ぐ姿はキラキラと美しく、飼ってみたいと思われる方も多いのではないでしょうか。 この記事では、 ネオンテトラの飼育は難しい? 混泳はで ...
続きを見る
上部フィルターといってもウェット式やドライ式、ウェット&ドライ式と3種類あります。
水槽内に飼育水を戻す際に空気を多く含んでいて、水面を揺らすのでエアレーションも必要ありません。水音が少々大きいですが、その分酸素供給や濾過能力が高いのが特徴です。
ウールマットなど、ろ材の種類も色々あり、アクアリストの皆さんはそれぞれ様々な組み合わせで使っていますね。

上部フィルターの仕組み
上部フィルターの基本的な仕組みとしては、電源を入れると吸水ポンプが作動し、水槽の飼育水を汲み上げ、濾過槽内にあるウールマットやリングろ材などを通して餌の残りや熱帯魚などのフンを除去、アンモニア等の有害物質を濾過していき、水槽内に水を戻していきます。
濾過した後、水槽内に戻る綺麗な飼育水は空気を多く含んでおり、戻るときの勢いで水面を揺らしてくれるので、酸素供給量が多くなり、エアレーションも不要なのです。
水槽の上部に設置するフィルターで、大きさも水槽とほとんど同じなので、空気と触れるところが広く、濾過バクテリアが繁殖しやすくなっています。
濾過槽内には上から順番に、ウールマット→活性炭→リングろ材と入れておくと濾過能力も上げることができるでしょう。
ウールマットを上にしておくことで、水草の切れ端など大きいものが残って掃除しやすくなりますよ!目の粗いものから細かいものと覚えておくと良いでしょう。
上部フィルターのメリットデメリット
メリット
物理ろ過が優秀
上部フィルターは、水槽の幅ほどあり、その分ウールマットやリングろ材などが多く入ります。水槽内のゴミやフンを多くのろ材で除去するため、物理ろ過の能力が優れていると言えるでしょう。
フンが多い、金魚や大型の熱帯魚などには良いですね!
メンテナンス
シンプルな構造をしているため、アクアリウム初心者でも簡単にメンテナンスができます!基本的に蓋やシャワートレイを外して、ウールマットなどのろ材をチェック・交換するだけなので、非常に簡単ですね!
エアレーションがいらない
電源を入れると吸水ポンプから飼育水を汲み上げ、濾過槽内でキレイにして再び水槽内に戻します。戻す際に空気を多く含んでおり、落水時に水面を揺らすことで酸素供給量も多く、エアレーションがなくても心配いりません。
デメリット
水音
上部フィルターのほとんどが水の流れる音がするので、気になる方もいますね。
なので、寝室や静かな場所に置きたい場合には他のフィルターや静音性があるものを検討すると良いですよ。
水草水槽には不向き
水草水槽ではco2添加することがありますが、上部フィルターだと濾過槽内や落水時にco2が抜けて効果がなくなってしまう場合があります。
水流
水流が強い製品が多いので、メダカやベタなどの一部の強い水流が苦手な魚には注意しましょう。その場合、他のフィルターもしくは壁に排水口を当てて、水流を弱めるなど工夫すると良いですよ。
ウェット式のバクテリアに対する影響
上部フィルターには3種類あり、中でもウェット式は水中にあるため、ドライ式に比べると酸素が少なく、好気性バクテリアの働きが弱くなり、濾過能力が落ちます。
ただし、ドライ式やウェット&ドライ式であれば、ろ材が空気中にあるため、好気性バクテリアの働きも良くなり、濾過能力も高いです。
上部フィルターの手入れ
ウールマット
約2週間に1回水で軽く洗うか、縮んでボロボロになったら交換すると良いでしょう。
活性炭入りなどのハードマット
長持ちするので、頻繁に交換する必要はありません。
リングろ材
劣化しにくいので、ウールマットほど頻繁に掃除しなくても大丈夫です。数カ月に1度くらい飼育水で洗ってあげると良いでしょう。
他のフィルターも要チェック!
-
-
外部フィルターのメリットデメリットを徹底解説
水槽で水草や魚などを飼育する際にはフィルターが必要不可欠になります。水質を維持して水草や魚たちに快適な環境で過ごしてもらいたいですよね? しかしフィルターにはいくつも種類があり、当然ながらそれぞれにメ ...
続きを見る
これらはあくまでも目安で、生体の数やフンの量によって変わってきます。
上部フィルターは蓋を開けて簡単に中が見られるので、様子を見て、汚れてそうだなと思ったらメンテナンスしてあげると良いですよ。
ウールマットなどのろ材だけでなく、吸水ポンプやスポンジに水草の切れ端やゴミなどがついていることもあるので、月に1回ほど綺麗にしてあげましょう。
フィルターをメンテナンスする際、掃除した後再起動する時に水槽内にゴミが流れてしまう場合があるので、小さい網などでできるだけ流れ出ないようにすると良いでしょう。
ポンプやモーターも掃除すると良いですが、それでも1~2年すると吸水力が弱くなってきて、濾過能力も落ちてくるので、場合によっては取替えや予備を持っておくと良いですね。

上部フィルターの選び方

上部フィルターでは水槽とセットで売られているものも多くあり、そういう場合はある程度フィットするものとなっていますが、新設する場合は自身の水槽にあったものを選びたいですよね。
上部フィルターを選ぶ際にチェックしておきたいポイントを以下の通りです。
水槽に合うサイズやスペース
濾過能力や扱いやすさ
場所によっては静音性も必要
ウェット式
ドライ式
ウェット&ドライ式
水槽に合うサイズやスペース
それぞれ水槽に合ったものがあるので、確認してから購入すると良いですよ。
濾過能力や扱いやすさ
大きいほどろ材も入りますが、水槽に合ったものを選ぶと良いでしょう。
場所によっては静音性も必要
寝室など場所によっては、消音フロートや水中モーターといった、静音性のあるものが良いですね。
価格
大きさなどにもよりますが、大体2000~1万円近くするものがあります。
ウェット式
ろ材が全部水に浸かっているもので、水の立ち上げが早く、初心者の方でも扱いやすいです。ただし、濾過能力が低めで、大型魚などには不向き。
ドライ式
専用のろ材があり、常に空気に触れているものです。
酸素供給量が多く、濾過能力が高いですが、立ち上げが遅く扱いにくい。
ウェット&ドライ式
こちらはウェット式とドライ式両方のメリットを持っていて、魅力的ではありますが、場合によっては設置できないこともあります。
使用する際には高さなど事前に確認してからが良いでしょう。
まとめ
今回はアクアリウムで使う色んなタイプのフィルターがある中で、上部フィルターをご紹介させていただきました!
ペットショップやホームセンターで比較的安価なものもあるのは良いですね!
水音や水流、水草水槽には不向きなどデメリットもありますが、メリットも多く、魅力的でアクアリウム初心者~上級者の方まで愛用されています。
構造もシンプルで、ウールマットやリングろ材、活性炭など色々と組み合わせて濾過能力をあげることもできます!
メンテナンスも簡単にできるので、初心者の方にもオススメです!
他にも様々なフィルターもありますが、上部フィルターも検討してみてはいかがでしょうか。