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[水合わせで失敗したくない!] 点滴法や水合わせ時間まで徹底解説

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熱帯魚を購入しご自宅の水槽に入れる際は必ず水合わせを行う必要があります。

水合わせは「pHショック」「アンモニア中毒」によるダメージを避け「水温」「水質」を均一にすることにより、生体の健康を維持する上でも欠かせません。

今回は水合わせの方法や注意点を軸として、必ず知っておきたい基礎知識をご紹介していきます。

水合わせはなぜ必要?

疑問のイメージ画像

水合わせが必要な理由は以下の2点です。

生体を水槽内水温に慣らす

水槽内の水質に合わせる

熱帯魚などの生体を購入するとビニール袋に酸素を入れ袋詰めしてくれます。冬場には水温低下を防ぐため新聞紙をまいてくれるはずです。言い換えれば生体を持ち帰るには、それだけ酸欠や温度低下のリスクがあるという事ですね。

水合わせの第一ステップは購入状態の袋を水槽内に浮かべ、徐々に水温を均一にします袋詰めという特殊環境下そして輸送疲れもあり、生体は凄まじいストレスに晒されているはずです。数十分ほど時間を取り袋ごと購入個体を水槽内に浮かべて下さい。水温を合わせると同時に、新規水槽の環境や混泳魚等にも慣れてくれる事も期待できます。

次のステップが水質合わせです。水槽は閉鎖的な環境であり、異なる2つの水槽の水質がピッタリ同じ…という事はまずあり得ませんこれから暮らしてもらう水槽内の水質に慣れてもらい、可能な限り負荷を減らしてあげましょう。これが俗に言う「水合わせ」の本質です。

新しい生体を購入すると、早く水槽内で泳ぐ姿を見たくなりますよね?ただいきなり水槽に入れてしまうと水温や水質が急激に変わる上に、新しく見るレイアウトや混泳魚に囲まれ激しいショックを受けます。これでは堪ったものではありません。

水温の急変

水質の急変

ショップと全く異なる環境

この3つの要因で衰弱し、ストレスで病気を患ったり最悪死にも繋がります。辛うじて生き残った個体も確実に弱り、長期飼育が難しくなるでしょう。新規に水槽を立ち上げた際も同様です。

この様な理由から「水合わせ」は購入した生体を、新しい水槽に導入するための必要最低条件と言えるでしょう。

水合わせの方法

特に水質にうるさい下記の生体は「点滴法」がお勧めです。

WC(ワイルド個体)

改良シュリンプなどのヌマエビ

メダカの改良品種

スティングレイ(淡水エイ)

大型プレコ

ネオケラ(オーストラリア肺魚)

これらが代表種ですが全てではありません。高価な生体や珍しい魚を購入する際は、その都度ショップ店員に的確な水合わせ方法を尋ねて下さい。

もちろん他の熱帯魚種の水合わせにも点滴法がベストな方法ですが、そこまで神経質になる必要もありません。水合わせに必要な道具はそこまで高額ではなくアクアリウムを行う上で確実に使用するものです。必ず初期に購入しておきましょう。

それでは水合わせの手順や必要な道具、そして「点滴法」など特殊な技法についてクローズアップしていきます。

水合わせに必要な道具

水合わせの際に必要な道具は以下の通りです。

バケツ

スポイト

水換え用ホース

いかがですか?水質に神経質な種類でなければ、この4つの飼育道具だけで、水合わせは全てカバー可能です。

バケツは100円ショップなどの安価な製品で充分です。大型魚の場合は魚屋さんなどで貰える発泡スチロールケースや、ホームセンターの園芸コーナーで販売しているプラ舟を使用して下さい。一時的に魚を入れるだけなので、値段に捉われる必要はありません。

スポイトも同じです。ただ汎用性のある大型スポイトを使用した方が、水合わせは更に楽になります。飼育水を直接汲む道具なので、これに関しては専門用品を使った方がより安全です。ショップでは大・中・小のスポイトが販売されています。水合わせ以外でも多用する飼育道具なので、サイズ数は多ければ多いほど飼育の幅が広がります。

網については言うまでもありません。メダカ類やハチェットなどの表層魚、コリドラス等の低層魚、その他中層魚やヌマエビ・シュリンプ等の甲殻類などアクアリウム下の生体全てに使用でき、移動や隔離の際に欠せないアイテムです。そもそも網がなければ飼育自体が成り立ちません。

水換え用ホースは必ずしも必要な飼育道具ではありません。ただこれがないと水換えの際に少なからず苦労する事でしょう。水が上から下に流れ続ける「サイフォンの原理」を利用するので、普通のホースでは飼育者の口で呼び水をする必要があります。更に底砂まで吸い込んでしまうので、水換え作業をするのにも一苦労です。

4つの飼育道具の中で一番高額ですが、それでも1000円前後の商品です。個人的な考えですが、アクアリウムは水換えが大きなウェイトを占めます。日常管理が格段に楽になり時間もかからないので、購入をしておいた方が良いでしょう。

水合わせに必要な4つの道具の本来の使用方法について説明しました。実際にこれらの道具をどのように使うかが水合わせの要です。次項で水合わせの手順に従い、これら飼育道具の使用方法もご説明していきます。

水合わせの手順

金魚鉢水槽の画像

生体を販売しているショップ水槽は極端に言えば「一時的なストック」の場に過ぎません。

現在は殆どありませんが一昔前など質の悪いショップでは、寄生虫や魚病に直結する菌類・ウィルスなどが持ち込まれる事例も多々ありました。今のアクアショップでは入荷されると薬浴をし、徹底したトリートメント後に販売するお店が大半です。

しかしごく稀にこういった検疫をくぐり抜けてしまう事もあるので、水合わせの際はこの点にも気をつけて下さい。

必ずしも行うべき…とは言いませんが、熱帯魚を購入する1~2週間ほど前に水換えをするとpHや水質が安定するため、より生体に負担がかかりません。ただ生体は入荷そのものが不定期であり、なかなか計画を立てての購入は難しいものです。事前の水換えについては「やっていた方が良い」程度の認識に留めましょう。

袋表面は流水でよく洗い流して下さい。これから暮らす水槽内を無意味に汚さないための処置です。

これらの作業を全て終え、初めて水合わせが行えます。前段階が整ったら以下の手順で水合わせ作業に移行しましょう。

手順1:袋を水槽に約30分~1時間ほど浮かべ水温を合わせる(水温合わせ)

簡単に言えば袋内の水と水槽内の水温を、ビニール越しに合わせる作業です。

ショップでの袋詰め時には、水と酸素の比率を約1:1に合わせて梱包してくれます。これは最も長時間の輸送に耐えられる比率です。そのため水面に浮かべると半分以上が飛び出る形になるので、ガラス蓋等を常用されている方は予め外しておきましょう。

この時点ではまだ袋の口を開けてはいけません。一見窮屈そうに見えますが中の気体は酸素なので、袋詰めの魚にとっては理想的な環境です。水温合わせは冬場は約1時間、夏場は30分といったように外気温に合わせて行うようにしましょう。

手順2:袋の口をほどきスポイトで少しづつ飼育水を混ぜる(概ね30分~1時間)

水温合わせが終わったら、いよいよ要である水合わせに移ります。まずは袋の口を開けましょう。この時袋の水と飼育水が混ざらない様に注意して下さい。

水合わせの方法自体はごくシンプルです。30分から1時間ほど時間をかけて、水槽の水を少しづつスポイトで袋に足していきます。袋内の水は1/2ほどなので、袋が満水になるのを目安にすると分かりやすいでしょう。

水合わせの作業はこれで終了です。一見難しいイメージですが、正しく手順を踏めば何ら問題はありません。唯一の例外が後述する『点滴法』ですが、改良メダカやヌマエビなどのシュリンプ類以外は巨大魚が多く、高値で取り引きされるので熟練アクアリストの領域となります。

手順3:魚に異常が見られなければ網ですくい水槽内に移動する

完全に水合わせが終わったら袋内の生体だけ水槽に導入しましょう。先ほどお話しした様に袋の水から思わぬ病原体が入り込む事があるので、袋内の余った水は完全に廃棄して下さい。

導入する時は生体の体表に傷をつけない様に、アクアリウム用の網を必ず使用しましょう。

水合わせ(点滴法)の手順

点滴法は専門的な方法というイメージを受けがちですが、本質はより時間をかけた水合わせ方法に過ぎません。ただその時間の長さ、そして時間に伴う水温低下や酸欠には要注意です。

点滴法を行うには今までの水合わせ道具に、以下の飼育道具を加えます。

エアチューブ

分岐コック

エアポンプ

ヒーター・サーモスタット

上記の計4点です。ヒーターとサーモスタット(一体式でも可)は外気温が低くなる冬場の水合わせ時に、そしてエアポンプは酸欠対策として、長時間を要する点滴法を行う際には欠かせません。

水温合わせまでは前述の方法と同様です。それでは順を追って見て行きましょう。点滴法の流れは以下の通りです。

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手順1:水温合わせが終わったら別容器に生体を移す

水温合わせが終わったら別容器へ生体を移動しますが、これは点滴法ならではの手法です。点滴法はその名の通り、1滴1滴時間をかけて飼育水を加え、水合わせを行います

水は上から下に流れるという「サイフォンの原理」を使用するので、別容器は必ず導入水槽の底よりも下部に置きましょう。

手順2:エアレーションをする(冬場はヒーターで加温すること)

状況に応じたヒーターでの加温と酸欠防止のエアレーションも忘れてはいけません。

別容器内の水は水合わせの特性上、大幅に足すことはできません。緩やかに滴る飼育水以外は、生体を持ち帰った際の袋の中の水だけが頼りになる訳です。袋を開封した時点で酸素は飛散してしまうので、酸欠に陥りやすくエアレーションは必須となります。

そして点滴法は長時間をかけて行うので、冬場などはどうしても水温低下が起こります。導入個体に合わせた水温を保つため、別容器内の水温もヒーターなどの加温機器で温め続けて下さい。

手順3:1/3ほど水を捨てコック付きのエアホースで点滴状に飼育水を加える

飼育水の移動にはエアホースと分岐コックが最適です。分岐コックは本来エアーポンプの空気の流れを分岐する道具ですが、コックを適切に絞る事により流量の調節に転用できます。

まずエアホースを水槽内にセッティングし(※キスゴムや養生テープなどで固定するとより安全です)水槽外の末端を軽く吸い呼び水をしましょう。くれぐれも飼育水を飲み込まない様に注意して下さい。点滴の間隔はコックを絞り合わせます。

後は導入魚の種類ごとに時間を調整し水合わせをするだけです。

時間は最低でも1時間を目安としますが、これはあくまで平均値です。例を挙げれば改良メダカなどは約30分ほどでも構いませんし、水質にうるさい熱帯性ヌマエビ(シュリンプの仲間)は1時間以上、淡水エイや大型プレコ・ワイルドディスカスなどは様子を見ながら更に慎重に行います。

水合わせが終わり生体を移動した後の残り水は、必ず全て廃棄しましょう。

点滴法の流れは以上になります。

難しいイメージがつきまとう『点滴法』ですが、それは基本的に水質に神経質な生体にしか行わない方法だからです。ショップ巡りをしていると時々店員さんが難しい顔をしながら、発泡スチロールケース内の生体とにらめっこをしている場面に遭遇します。水合わせで体調を崩したり死亡してしまったら、担当スタッフの所為になるので当然と言えば当然のことです。

点滴法』をより安全に行うために市販の「水換え用キット」も販売されるようになりました。自信がない方はこちらを利用するのも良いかもしれません。

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改良メダカの水合わせ

ここからは具体的な生体に焦点を当て、分かりやすく説明していきましょう。昨今ブームの改良メダカと、その少し前に数回の流行を経験した熱帯性ヌマエビことシュリンプの仲間についてです。

まず改良メダカですが基本的に楊貴妃メダカや白メダカなど、2000年代初頭に産み出された品種は系統が安定しているので、さほど水合わせに慎重さを求めません。寧ろ屋外で飼育されるほど頑健な改良品種群です。

ただしメダカの改良は2023年現在でも日進月歩で全国各地のマニアが血眼になり取り組んでいます。ショートボディなどの脊椎骨が少ない品種や、水泡眼(いわゆる出目)メダカなど、本来自然界ならば淘汰されてしまう脆弱な品種も作出されています。

かなり大まかですが点滴法が適しているメダカの品種は

ダルマメダカ

出目メダカ

その他の奇形種

といった所でしょう。

ダルマメダカは脊椎の欠損と融合によるショートボディ種です。内臓の奇形や骨不全による圧迫のため消化不良等のトラブルが多いので、慎重な水合わせ(点滴法)が望まれます。

出目メダカはそもそもが頭蓋骨の奇形なので、この品種もまた慎重な飼育をするべきでしょう。その他奇形種もこの2品種に倣った水合わせをした方がベターです。

改良メダカに関してはかなり新しい分野なので様々な意見があります。情報不足のため「この品種はこう」とは言い切れません。裏を返せばそれが改良メダカ飼育の醍醐味でもあるのでしょう。各飼育者が模索しつつ、これからの様々な飼育情報を発信することが期待できる、先進的な分野とも言えます。

メダカについて詳しく解説した記事はこちら

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熱帯性ヌマエビ(シュリンプ)の水合わせ

幾度となくブームが訪れるシュリンプ・ヌマエビの飼育ですが、この甲殻類・節足動物飼育における最難関が水合わせそのものです。

もちろん水合わせには点滴法を使いますが、それでも少しの間違いで一気に全滅…なんて話をよく耳にします。実はヌマエビの仲間はその大半が魚類より水質に神経質なんです。シュリンプの水合わせは点滴法一択なのですが、更に注意しなければいけない点が多々あります。

購入1週間前~前日までに1/3の水換えを行う

pH測定器でpH値を測る

最低1時間は水合わせをする事

かなりの手間と労力がかかる事が分かりますよね。

基本的にヌマエビの仲間は飼育水に含まれる「アンモニア」「亜硝酸」「硝酸」「pH値」など殆ど全てに影響を受けてしまいます。そのため導入前に1/3程度の水換えをし、それらをある程度取り除いておきましょう。

更にpHショックが起こりやすいので「pH測定器」も必需品になります。完全にpH値を一致させるには何10Lもの水量が必要なので現実的ではありません。ある程度近づける程度でも、ヌマエビにとって暮らしやすい環境に近づくはずです。

点滴法の途中でヌマエビが暴れ出したら即刻水換えを中止しましょう。落ち着きを取り戻すまで待ち、点滴法の時間間隔を長めに設定し直します。最低1時間と書きましたがエビマニアの中には10時間かける方もいれば、一昼夜もかけじっくり観察しながら水合わせする飼育者もいるほどです。

一時期と比較するとかなり安価になりましたが、ブームの真っ只中には1匹数万円するシュリンプ・ヌマエビも販売されていたほどです。国産のヤマトヌマエビやミナミヌマエビを見ていると水合わせの重要性を忘れがちですが、彼らはあくまで日本産のヌマエビです。

熱帯性ヌマエビを改良した「ビーシュリンプ」などを導入する際の水合わせは、時間と手間暇をかけてしっかりとした飼育環境を整えてあげましょう。

ヌマエビについて詳しく解説した記事はこちら

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水合わせが失敗する原因

失敗と成功の画像

水合わせが失敗してしまう…それが表面化するのは多くの人が水合わせ直後だと思い込んでいます。実際は「水合わせ直後」そして「1~2週間後」の2ケースが大半を占めています

というのもヌマエビの様に水合わせが失敗したら即☆になるケースはかなり稀です。殆どの熱帯魚やタンクメイトはその生命力で、水合わせ直後のダメージを一時的に乗り切ります。導入後しばらくしてからの死因で「ろ過機」や「水質」「混泳魚の相性」が洗い出されますが、水合わせについてはあまり言及されていません。

水合わせの際の負担が後々出てしまう。これが水合わせの失敗を見落とす最大の原因でしょう。水合わせの失敗要因としては以下に挙げるものが大半です。

pHショック

アンモニア、亜硝酸塩、硝酸塩中毒

短時間での水合わせ

1つずつ解説していきましょう。

pHショック

まず「pHショック」による失敗例を一番耳にするのではないでしょうか。これを解決するには既にお話しした様に「pH測定器」を使うしかありません。水に浸す試薬を使うという手もありますが、目視で判断するためやや正確さが欠けてしまいます。

目安としてpH値の差が±1.0以内ならば最低でも1時間、1.0以上でしたら更に上乗せし数時間を水合わせに費やします。このさじ加減を勘で行うと呆気なくpHショックを起こしてしまい、折角の購入個体が全滅という憂き目にあうという訳です。

ヌマエビ系のシュリンプを始め、水質に神経質な魚は水合わせの際にpH測定器を使用する事が水合わせの大前提となります。

ただメダカやテトラの仲間、コリドラスなど入門種と呼ばれているナマズ類、ベタやグラミィーなどアナバンティッド系の熱帯魚群、コイ科アカヒレなどの頑健種、その他殆どの熱帯魚はそこまでpHの影響を受けにくいという事も付け加えておきましょう。

これから飼育するタンクメイトの種類により、pHは柔軟に対応して下さい。

アンモニア、亜硝酸塩、硝酸塩中毒

長期飼育をしていると水槽内に蓄積されていく毒素が「アンモニア」「亜硝酸塩」「硝酸塩」です。毒性は「アンモニア>亜硝酸塩>硝酸塩」であり、通常はろ過機内のバクテリアによって、最も毒性の低い硝酸塩に分解されます。

水換えはこの硝酸塩を取り除くための行為です。生体の排泄物や残餌、微生物等の死骸からもアンモニアは発生するので、こまめな換水を怠るとバクテリアの分解能力が追い付かなくなり、これらの毒素が蔓延し生体の生命力に頼り切りのアクアリウムになってしまいます。

この様な水槽環境では、どれだけ水合わせを丁寧に行っても結果は目に見えています。水合わせ前の換水だけでなく、定期的な水換えは常に行う癖をつけて下さい。飼育水に毒素が多ければ、水合わせ自体が無駄な行為になってしまいます。

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短時間での水合わせ

最後にお伝えしたいのは短時間で水合わせを終えてしまう事です。

原則として袋詰めされた際の飼育水は、本来その生体が店頭で慣れ親しんだ飼育水です。そのため適切なエアレーションや温度維持を怠らなければ、水合わせは長い時間をかけたとしても生体に負荷はほぼかかりません

逆に短時間で水合わせを終えたと勘違いしてしまう、その方が極めて危険です。長い時間をかけじっくりと水合わせを行い、生体の様子を観察し続けると、水槽内の思わぬ問題点が浮き彫りになる事もあります。

長時間の水合わせは寧ろプラスに働くことの方が多いので、余裕があれば1時間以上の水合わせを行うようにして下さい。点滴法などはコックにより流量が調節できます。1秒間に2滴ほどが基準と言われますが、生体に異変がない限り1滴以下でも構いません

この3点を正しく認識しておかないと、水合わせそのものが飼育の失敗へと繋がってしまうでしょう。

そして一番正しい答えをくれるのが当の導入個体です。個体の息遣い・体表粘膜の様子・色合いなどをつぶさに観察し、水合わせが失敗かどうか生体に教えてもらう癖をつける様にしましょう。

まとめ

今回は熱帯魚を始めとした水生生物飼育の核となる「水合わせ」について解説させて頂きました。

水合わせはかなり奥が深く、種類ごとに異なる面が多くあるので、なかなか正しい共通項が見出せません。例に出した大型プレコは南米アマゾン川上流域の渓流魚ですし、淡水エイなどは流れの緩やかな中流域が主な生息域です。

改良メダカはそもそもが国産種であり、止水に近い緩やかな小川に生息します。南米ヌマエビことシュリンプの仲間達は完全な止水域の節足動物であり、最も水質にシビアな生体です。

本項で説明した水合わせ方法は基本中の基本に過ぎません。

日々のアクアリウム構築や生体飼育から、皆さんが飼育されている生体を良く観察し、より過ごしやすい水合わせの方法を見つけてあげて下さい。

本記事がそのお役に立てれば何よりです。

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