コリドラスピグミーの育て方から繁殖まで徹底解説

熱帯魚を飼い始めると、どうしても砂底が残餌で汚れてしまいますよね？

そこで今回は、砂底掃除のプロ「コリドラス」の中でも小型で可愛らしい「コリドラスピグミー」を紹介します！

最大で3㎝程度しか成長しない小型種で、体に入る黒い線と銀色系のボディ、つぶらな瞳が特徴の可愛らしいお魚です。

このお魚は砂底を這うように泳ぎながら、底に落ちている残餌を食べる習性を持っていることから、「水槽の掃除屋さん」と呼ばれることもあります。

コリドラスピグミーはどんな魚？

コリドラスピグミーとは

和名　コリドラス・ピグミー

学名　Corydoras pygmaeus

英名　Pygmy corydroras

分類　ナマズ目カリクティス科コリドラス属

「コリドラスピグミー」は名前の通りコリドラスの一種です。体長は2～3㎝ほどで、コリドラスの中では小型の種類になります。ハステータス・ハブローススらとともに「チビコリ」という呼ばれ方をすることも多いです。

すこし、ぼーとしたような顔つきが特徴的なコリドラスの仲間たちですが、本種も同様にその何とも言えない可愛らしさを持っています。またコリドラスの中では遊泳力が高いので、見ていて飽きない、鑑賞したくなるような魚です。

原産地

「コリドラスピグミー」は南米原産のコリドラスで、ブラジルやペルーの河川に生息しています。その中でも透明度が高く、流れの遅い場所を好むようです。

価格

コリドラスピグミーの価格は、1匹あたり200〜300円程度で購入することができます。

後で説明しますが、この魚は群れを作り、複数で飼育することが望ましい種なので、まとめ買いするほうがお得に手に入るでしょう。

寿命

「コリドラスピグミー」は、一般的に2～3年程度の寿命です。もちろん飼育環境の良し悪しによって変化しますが、体が小さいので他のコリドラスよりも寿命が短い傾向があります。

遊泳力が高い

「コリドラスピグミー」は遊泳力が高いことが特徴です。水槽内をよく泳ぎまわるので、見ていて飽きない楽しいお魚になるでしょう。また砂底のみではなく、水槽の中層でも泳いでくれるので、いろいろな姿をみせてくれます。

群れを作る

「コリドラスピグミー」はやや臆病な性格のため、一匹ではあまり前に出てきてくれません。しかし、複数匹で飼育すると群れを作り、水槽全面にも活発に出てきてくれるようになります。

水槽を掃除してくれる

最初にも言ったように、砂底の掃除が得意な魚です。しかし他の「水槽の掃除屋さん」と言われるオトシンクルスやプレコと比較して、水槽のガラス面に付着した藻類や水苔は食べないので、注意してください。

オトシンクルスもお掃除生体としておすすめです！

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コリドラスピグミーがおススメなのはこんな人

「コリドラスピグミー」は大きくなっても3㎝程度で、小さな水槽でも飼いやすい種類の熱帯魚です。加えて体も丈夫であるため、熱帯魚を初めて飼う初心者の方にもおススメできるでしょう。加えて最初にも言ったように、砂底の残餌をお掃除してくれるので、そういった魚を探している方にもおすすめです。

また「コリドラスピグミー」は産卵をしやすいお魚なので、繁殖に興味がある方にもおススメできます。

コリドラスピグミーの飼育方法

水温・水質

「コリドラスピグミー」は比較的丈夫な魚ですが、水質の変化には弱く注意が必要です。

水温は25度前後、pHは6〜7に設定しましょう。

水質をきれいに保つためにも、適度な水替えやろ過を心がけてください。

砂底の質

多くのコリドラスは砂粒の細かい底砂を使用します。しかし「コリドラスピグミー」は低層の残餌を食べてくれるように、砂底近くをホバリングしながら泳ぎ回る魚なので、どのような素材でも大抵は問題ありません。大磯砂・田砂・ソイル等、どのような底砂にも柔軟に対応可能です。

つまり、多種の魚と混泳するときにも、その魚に合わせた底砂選びをすることができます。

また、草原系のレイアウトする際にソイルは必須になりますが、ソイルを導入することができる本種であれば、草原系レイアウトを存分に楽しむことがでしょう。

水槽サイズ

「コリドラスピグミー」は体長が3㎝程と小さい魚ですので、30㎝水槽でも十分に飼育が可能です。フィルターは小型水槽用のものであれば、どんなものでもよいでしょう。

水槽のレイアウト

「コリドラスピグミー」は臆病な魚なので、水草や石、流木等を使って隠れ家を作ってあげることで、ストレスを少なくすることができます。

混泳

前述したように、「コリドラスピグミー」は群れを作る魚のため、同種での混泳は問題ありません。むしろ複数匹で飼育するとより水槽全面に出てきてくれるので、5匹以上での飼育がおススメです。

また、グッピーやテトラなどの小型熱帯魚と相性がよく、とても混泳に適しています。

一方で、「コリドラスピグミー」は体がとても小さいので、魚食性の高い魚との混泳は避けるべきでしょう。

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餌

餌については、市販のコリドラス用のタブレットフードがおススメです。しかし、「コリドラスピグミー」はコリドラスの中でも小型で口も大きくないので、細かく砕いてからあげてください。ほかには赤虫やイトミミズ等の生餌も食べますが、あげすぎて食べ残しが発生し、水槽が汚れてしまわないように注意しましょう。前述したように、「コリドラスピグミー」は砂底の餌を食べるので、浮上性のものではなく沈下性の餌を選んであげてください。

コリドラスピグミーを飼育する際の注意点

病気

コリドラス全般に言えることですが、カラムナリス菌が原因で「尾ぐされ病」を発症することがあり、注意が必要です。尾ぐされ病は観賞魚によく見られる病気で、初期症状としてはヒレの先端が白く濁っていき、周りが赤く充血してしまいます。症状が進むと濁りがヒレの根元まで進行し、最悪の場合にはヒレが裂けたようなってしまう病気です。

もしも初期症状を確認したら、別の水槽に移して、薬浴するなどして早期に対応しましょう。

コリドラスピグミーの繁殖

繁殖方法

「コリドラスピグミー」は、良い状態を保ち群れで飼育することで、比較的簡単に繁殖を狙うことが可能です。

一般的なコリドラスが行うガラス面に卵を産み付けることに加え、モスや水草にも産み付けることがあります。

産み付けられた卵は、産卵した水槽と同じ水を使用した水槽に移し、軽くエアレーションをして孵化を待ちましょう。

稚魚の飼育方法

産卵後はおおよそ2～3日ほどで卵が孵化し始めます。その後2～3日間は卵嚢（稚魚が餌を食べられるようになるまでの栄養をため込んだ袋）に含まれる栄養で成長するので、その間は餌を与えなくても大丈夫です。その後はブラインシュリンプを与えましょう。ブラインシュリンプを与える際には、水質環境が悪くならないように、こまめに水替えを行ってください。

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まとめ

かわいい顔つきで低中層を泳ぎ回る本種は、水槽内をとても賑わせてくれるでしょう。

活発に動き回る姿は他のコリドリスではなかなか見ることができず、見ていて飽きない熱帯魚です。

また繁殖も狙えますので、今まではしてこなかったけど繁殖に挑戦してみたいと思っている方にも良い種類でしょう。加えて、草原系のレイアウトを考えている人にとっても、本種は採用しがいのある魚になっています。

またアクアリウムをこれから始める初心者にとっても、比較的簡単に扱えるところが「コリドラスピグミー」の魅力です。ぜひ可愛がってみてはいかがでしょうか。