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水草

水草が溶ける!?水草がうまく育たない原因を徹底解説

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ショップで売られている色とりどりの水草…誰もが一度は購入した経験があるのではないでしょうか?ですが「なかなかうまく育たない」「溶けたり枯れてしまう」などのトラブルが起こりがちです。

閉鎖的な水槽内ではちょっとした原因で、これらの問題が発生します。ただその様な環境だからこそ、少しの手間暇と工夫をかけることで劇的な改善が見られることも確かです。

今回は水草育成で起こりがちなトラブルやその対処法について、代表的な事例や要因、そして解決方法などをまとめてみました。

水草が育たない原因

水草水槽のイメージ画像

まず水草ではなく植物のライフサイクルを考えてみましょう。皆さんが最も目にする「雑草」などの陸生植物を理解すれば話は早いはずです。

植物が生きていく上で欠かせないのが『代謝』です。私達でいえば『食事』『排泄』『睡眠』などが代謝に当たります。これを植物に置き換えると…

食事→光合成や肥料

排泄→枯葉・枯枝などの枯死

睡眠→夜間の非光合成時

となります。

光合成一つを見ても、24時間連続で光が当たる環境が植物に優しいとは言い難いはずです。そして植物は動物の様に排泄物を体外に放出しません。老廃物はまず葉に蓄えられ「落葉」する事で、汚れを外に追い出しています

この様に植物だから特別!と決めつけずに、我々と同じ生物として比較すると非常に分かり易いはずです。

そして水草がうまく育たない…そんな時は大抵が以下のケースに含まれています。

光量が不足している

不可視光(見えない光)の欠乏

演色性(Ra)の再現度

色温度(K)の再現度

肥料の枯渇

光合成の原料である二酸化炭素の不足

水質と硬度が適切値ではない

それではこれらの要因について、それぞれの問題点を解説していきたいと思います。

光量不足

水槽照明のイメージ画像

水草のトラブルで一番良く耳にするのが単純な『光量不足』です。これは飼育機器である蛍光灯・LED灯が、水草が要求する光量を満たしていないと確実に起こります。

蛍光灯…ワット数(単位:W)

LED灯…ルーメン(単位:lm)

それぞれ光の強さを表す単位が異なるので、LED灯の普及当初はかなり混乱しました。現在はワット⇔ルーメンの換算表・早見表が簡単に調べられるので、この点を心配する必要はありません。

まず多くのアクアリストが使用する60cm規格水槽(幅60×奥行30×高さ36cm:総水量59.9リットル)を基準に考えてみましょう。このサイズの水草水槽を立ち上げる際は「3〜4灯式蛍光灯を使い、最低ラインは2灯式」というのが長い間の通説でした

ところがLED灯の出現から微妙に話がややこしくなります。前述した単位の話から始まり、LEDは直進光(レーザー)蛍光灯は真空光(分散光)と光そのものの性質も取り沙汰され、LEDは「水草水槽には適さない」という意見さえ過去にはあったほどです。

現在その様な根拠は一切ありません。LED灯は瞬く間にアクアリウムの主役に取って代わり、蛍光灯を販売するショップそのものが減りつつあります。

直進光という弱点をカバーするため、LED灯には必ずリフトアップが付属します。そして過去60cm水槽の初心者用スタータセットには、20W一灯式の蛍光灯が付属していました。当然水草を育てるには圧倒的に光量が不足するので、20W×2以上の蛍光灯に買い替えなければいけません。

そして肝心のルーメン・ワットの換算値ですが、20W=170lm以上が基準値です。そのため20W×2=340lm以上のLED灯が最低基準と考えて下さい。

「水草の成長不良」そんな問題を抱えるアクアリストの大半が、この基準値を下回っています。そして20W×4=680lm以下に留めないと逆に葉焼けなどを起こしてしまいます。結論としては60cm規格水槽基準において

蛍光灯40W以上80W以下

LED灯340lm以上680lm以下

この値を目安とし水槽の大小に合わせ光量を上げ下げしてみて下さい。

不可視光の不足

光のスペクトルをご存知でしょうか?一般的に人の目で捉えられる光の色には限界があります。これら見えない光のことをそれぞれ…

赤外線

紫外線

と呼んでいます。言葉自体はよく聞きますよね。

実は植物の種類によっては、光合成にこの不可視光が必要不可欠です。光合成は細胞内の『葉緑体』で行われますが、実際にこの葉緑体が吸収できる光は人が目視できる部分を遥かに超えています。

光のスペクトルは色により判別できますが、大まかに分けると「赤」「緑」「青」のRGB(RED・GREEN・BLUE)三色です。この三色が重なり合って白色に見えるのですが、葉緑体は赤と青を吸収しやすい特性を持ちます。

一時期「青色LEDの作成は不可能」と言われていました。2014年、日本人学者が青色LEDを実現しノーベル賞を受賞したのは記憶に新しいでしょう。裏を返せばLED灯には「光の色・パターン」が圧倒的に不足しているという事です。

このため発売当初は水草栽培に不向きと言われたLEDですが、現在は技術革新が進み、そのスペクトル量も増えています。

どうしても不安な方は『水草育成用LEDライト』とはっきり明記された商品を選んで下さい。パッケージに光の波長を詳しく記している商品もあるので、そちらも参考にすると尚良いと思います

自然光のスペクトルは『380~780nm(ナノメートル)』です。この値を参考にしてLED灯を選びましょう。従来の蛍光灯についても同様のことが言えます。

この2点の他に体内に持つ褐藻菌から栄養を作らせる「サンゴ」「シャコガイ」などの海水生物用の『メタルハライドランプ』という照明器具もあります。ただかなり高額であり淡水用では光量が強すぎるので、一般的なアクアリウムにはほぼ使用されません。

演色性(Ra)

本来の太陽光は全ての光を含みます。ただ天文学的な距離がある上にオゾン層などで遮断されるので、地表に届く自然光は太陽光そのものではありません。そして演色性とは簡単に言うと自然光の再現度です。

通常、光は光源のワット数やルーメン値から評価されますが、この演色性だけは照らされた対象物を見て、いかに対象物が自然の形に近づくかを表しています

とはいえなかなか演色性まで明記している照明器具はそうそうありません。裏を返せば演色性がきちんと記されている水槽用ライトは、かなり信頼度が高いものと言えるでしょう。

演色性の単位は「Ra」で示され、より良いライトを選ぶには以下を参考にして下さい

自然光の演色性Ra100に近づける

一般蛍光灯の演色性Ra84が最低基準値

簡単に言えば蛍光灯・LED灯に関わらずRa84以上の商品を選ぶという事になります。

色温度(K)

以上の点を改善しても水草が上手く育たない…そんな方は『色温度』に着目しましょう。

色温度は摂氏とは全く異なるものです。光の色みを数字で表したもので、値が高いと青くなり低いと赤くなります。ですが日の出・日の入り・日没といった日内変動に大きく左右される要素なので、これをチェックするのは最終手段にして下さい。

殆どのケースが色温度に辿り着くまで問題解決に至るはずです。

日の出・日の入り(朝日・夕日)⇒ 約2000K

日中自然光(太陽光)⇒ 約5000~6500K

白熱電球 ⇒ 約2800K

ガス等の青白い光 ⇒ 約8000K

日常生活で目にする色温度は上記の通りになるので、この中の日中自然光(太陽光)5000~6500Kを選定基準にするのが理に叶っています。

肥料不足

水草がすくすくと育つためには光といった光合成に必要なエネルギーだけではありません。その根株や葉から吸収する肥料など、直接光合成に関わらない部分も重要です。

代表的な肥料には以下の3種類が挙げられます。

液体肥料

固形肥料

ケイ酸マグネシウム(ケイ酸苦土)

まず液体肥料は飼育水に混ぜて施します。新規立ち上げ時や植え替え時など、根が十分張り巡らされていない状態の水草に最適な肥料です。

固形肥料は中長期的なものです。直接底砂に埋め込み根株から吸収してもらうタイプなので、使用するタイミングはある程度水草が成長してからにしましょう。

そして最も重要なものが『ケイ酸マグネシウム』内に含まれる「マグネシウム」です。マグネシウムは光合成に直接作用する効果を持ちます。必ず光合成サイクルに必要なものではありませんが、光合成を強く促進させる作用を持つので、与える肥料としては最も有効でしょう。

特別な肥料を与えなくても、同居生体のフンや餌の食べ残し、バクテリアの分解物などから成長に必要な栄養素は吸収してくれます。それでも水槽内環境はちょっとした事で栄養素のバランスが崩れがちです。

順調に育ってきた水草がある日突然成長しなくなった、そして溶けたり枯れ落ちてしまう…そんなケースに直面したら肥料を新規に施すことも視野に入れて下さい。

二酸化炭素の不足

CO2添加のイメージ画像

光合成を紐解いてみると、その始まりは以下の三大要素に分けられます

二酸化炭素

この三つを使い水草を始めとする植物は、細胞内の葉緑体で

酸素

糖(成長するためのエネルギー)

を作り出す訳です。

水草は陸生植物と違い水中に生活の場を置くので、水分について考慮する必要はありません。水質や硬度については後ほどご説明します。光のスペクトルや演色性については既に述べましたが、もう一つ大切な要素が『照射時間』です。

光が当たり光合成をするのと同時に、植物もまた呼吸をしています。夜間は呼吸のみ行うので、必然的に二酸化炭素は蓄積するはずです。植物もまた動物の睡眠とは異なりますが、昼夜(明暗)に反応する生理/形態現象があります。

専門用語で就眠運動(昼夜運動)と言い、アクアリウムでは照明の点灯時間で適切に管理しなければいけません。基準は8~12時間の点灯時間です。これを超過すると二酸化炭素のバランスが崩れてしまい、徐々に光合成が乱れ成長不全に陥るという訳です。

別途二酸化炭素を添付する方法もあるので、ケースバイケースで使い分けるようにして下さい。

CO2について詳しく解説した記事はこちら

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水質と硬度

アクアリウムの硬度にはGH(総硬度)とKH(炭酸塩硬度)の2種類があります。水道局など世間一般で使われている硬度がGH、アクアリウムで重要視されるのがKHです

飼育水の硬度はKHにより強く影響を受け…

KH低下 ⇒ 硬度pHが酸性に傾く

KH上昇 ⇒ 硬度pHがアルカリ性に傾く

という相関関係があります。

硬度pHというのが重要で、良く聞くpHとは全くの別物と捉えて下さい。詳細に説明すると一記事が書けるほどなので大まかに説明しますが、KHはpHの変動を緩やかにするものです。

KHの単位は“°dH”表記となります。この値が高いほど水質の変動が少なくなり、0°dHに近づくにつれ不安定な水質に陥ります。一般的に水道水の平均値が2〜3°dHと言われていますが、長期飼育を続けると徐々にKHを消費してしまい、著しい水質変動が起こるという訳です。

高ければ良いというものでもなく、窒素分が過剰に溜まりコケ類の大量発生に繋がりかねません。悪玉菌などが発生し飼育水の腐敗にも繋がり兼ねません。

このKHを高すぎず低すぎず適度な値に抑える事も水草水槽構築の重要課題です。水草の種類により好むKH値は様々なのですが、基本的にKHは4°dHを超えてしまったら危険水域です。逆に1°dHを切ると急激な水質変動が起こってしまいます。

一部の種類の水草の立ち枯れや溶解が目立ち始めたら、KH値の測定を行う癖をつける様にして下さい。日頃からKH測定キットを常備しておくのが最善の方法です。水草水槽の飼育水は1〜3°dH以内をキープするように常日頃から心がけましょう。

対処法は実に簡単です。1~2週間ごとの水換えを怠らなければ、まずKHが急激に乱高下する事はないはずです。水草が枯れ始め最後までその原因が突き止められない…そんな時の最終手段として『水換え』を念頭に入れておくといいでしょう

水草が育たない時の対処

植物が枯れるイメージ画像

今まで「水草が育たない原因」について述べてきましたが、実際にそういった場面に遭遇したらどの様な対処をすればいいのか?難しく思えますが、これは前項で述べた項目の一つ一つに着目していけば容易に対処可能です。

最優先事項として「なぜ?水草が育たないのか?」その要因を特定しなければいけません。これさえ掴めれば個別に対処していくだけの簡単な作業になるはずです。着目すべき点は以下の通りになります。

  1. 光量が不足していないか
  2. 不可視光が十分ではない
  3. 演色性と色温度が適切かどうか
  4. 肥料が十分施されているか
  5. 光合成に必要な二酸化炭素は足りているのか
  6. 水質・硬度は適切な値かどうか
  7. 適度なトリミングを行っているのか

本項ではそれぞれの問題について、その原因の見極め方と追随する対処法について、詳細にお話ししていこうと思います。

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光量不足時の対処

既にお話しした様に各照明器具…蛍光灯なら40W以上80W以下、LED灯なら340lm以上680lm以下内に収まっているか、再確認しましょう。

またLED灯ならではのトラブル例として

リフトアップの使用/不使用

反射板の有無

の2つがあります。

基本的にレーザー光に近いLED灯は光が収束しており、水草に対し距離が近過ぎると細胞を損傷させます。プロ野球などで投手の眼にレーザー光を当てるという悪質な嫌がらせがありますが、この行為は網膜を焼き切ってしまうほどなんです。

ましてや葉緑体という、多くの光受容体を抱える水草にとって、強すぎる光は致命傷になります。人間と違い細胞壁を持つので直ぐに影響は出ませんが、逆にこの事が発見を遅らせてしまいがちです。

そのためLED灯の説明書にはよく目を通し、リフトアップやメーカー基準値は必ず守るようにして下さい。

二つ目の反射板の有無というのは、蛍光管型LEDによくあるトラブルです。実はLED灯そのものを購入しなくても、既存の蛍光灯型照明機器に取り付けられる蛍光管型LEDというものが販売されています。

従来の蛍光灯型照明機器には光の強さを増すため、稀にアルミなどの反射板が取り付けられています。LED型蛍光灯を使用する際はこの反射板を取り除いてしまいましょう。ただでさえ強すぎる光が増幅される上に、リフトアップをせずそのまま置き換えただけ…そんな状態では水草は過剰な光にさらされ続けてしまいます

単純に光量をあげれば良い…というのは、水草水槽での最大の誤解です。適切な鉱量を必ず厳守して下さい。

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不可視光不測の際の対処

爬虫類飼育に必要不可欠な紫外線、暖房製品に使われる赤外線、どちらも人間の眼では捉えられません。ただこの帯域の光は光合成をより促進してくれます。では具体的にどう対処するのがベストでしょうか。

自然光を取り入れる

『水草用照明』を導入する

手っ取り早いのがこの二択です。

基本的に地表に届く自然光は「北極」「南極」といった極地でなければそうそう差は生じません。窓際など晴れた日に自然光が差し込む場所に、予め水槽を置くことは予想外に効果大です。水草用のLEDライトも増えましたが、結局は自然光が一番です。

自然光の取入れが難しい場合には、第二候補としてADAなど『水草専用LED灯』を使用する手があります。かなりお値段は張りますが、水草専門ブランドだけあり他の商品との差は歴然です。

これが難しい場合は各メーカーのLED灯を組み合わせ、色合いのパターンを増やすのも一つの方法でしょう。

演色性と色温度の対策

演色性と色温度は、それぞれどれだけ光源の光が自然光に近いかを示します。これが自然環境に近ければ近いほど、水草が枯れたり溶けたりといったアクシデントは軽減されます。

演色性をRa100に近づける

色温度を5000~6500K以内に抑える

ただ先にも述べましたが、こちらの値がパッケージや説明書に明記されている照明機器は、そうそうありません。更に測定するのに専門機械を使用しなければならず、そうそう家庭で簡単には行えません。

これらの対策もまた前項の「不可視光の対策」の項目に倣って下さい。水草水槽を作るには初期投資がかなり膨れ上がります。言い換えれば費用をかければかけるほど、理想のアクアリウムに近づけるというのが道理です。

照明についてさらに詳しく知りたい方はこちらの記事がおすすめ!

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肥料不足の際には…

単刀直入に言えば生体メインの水槽に肥料を施す必要はありません。各生体のフンや餌の食べ残しが肥料の代わりになるはずです。ところが水草水槽では、やや話が異なります。

前景・中景・後景草、アヌビアスやミクロソリウム・ウィローモスなどの活着草などが密になり、それぞれ栄養の奪い合いが起こるのです。そのまま放っておくと瞬く間に栄養不足に陥り、水草が枯れたり溶けたりしてしまいます。

『水草が育たない』場合の『肥料』の項で説明しましたが、おさらいのためそれぞれの肥料タイプをもう一度書き出しましょう。

液体肥料

固形肥料

ケイ酸マグネシウム

口説い様ですが、この3つの肥料を水草に与えるタイミングがカギになります。水草は“根株”から栄養を吸収する…と思われがちですが、光合成で多用する“葉”からも栄養を吸収します。後景水草に多用される“有茎水草”には、茎から栄養を取り込む種もあるほどです。

では肝心の肥料を施すタイミングを説明していきましょう。

  1. 液体肥料 ⇒ 水草水槽立ち上げ直後
  2. 固形肥料 ⇒ 根が十分張り巡らされたタイミング
  3. ケイ酸マグネシウム ⇒ いつでも使用可能

1)の液体肥料ですが、この肥料は文字通り液体状で、飼育水に混ぜて使用します。特に前景草の「ヘアーグラス」や「リシア」、「パールグラス」、中景草の「アマゾンソード」、「ブリクサ」などは葉が主体の水草で、植え込んだ直後は根が伸び切っておらず底砂から栄養を取りこめません。

そもそも初期の底砂自体に栄養が乏しいので、初めの一歩として「液体肥料」を使用するのはかなり有効な方法ですね。

2)の固形肥料は飼育環境にもよりますが、十分根を張り巡らせた時点で底砂に埋め込んであげましょう。華やかに見える水草ですが、その直下では各水草の根が張り巡らされ、栄養の奪い合いという激しい生存競争が行われています。

ある日順調に育ち続けていた水草の勢いが落ちた…そんな時は根株へ肥料を与えてみると良い結果が出ることがあります

そして3)の『ケイ酸マグネシウム』は余り知られていませんが、もっとも重要な肥料と言っても過言ではありません。ケイ酸マグネシウムに含まれるマグネシウムMg+は光合成を促進させる作用があり、立ち上げ時から中長期にかけていつでも使用する事ができます。

光合成が促進するという事は、水草の栄養となるC6H12O6(糖)も多量に作られます。簡単に説明すると光合成を加速させる触媒の様なものなので、照明の光量と上手く組み合わされば、より良い水草水槽に仕上げられるはずです。

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二酸化炭素を添加してみましょう

二酸化炭素添加については別記事でも説明しましたが、水草水槽を維持するためには必要不可欠と言っても良いでしょう。水槽内の二酸化炭素は水草主体だと、あっという間に使い尽くされてしまうので、飼育者個人が別途添加しなければなりません。

二酸化炭素を添加することで

栽培できる水草種(特に赤色系)が格段に増える

各水草がより生き生きと成長する

この様に水草水槽の幅が広がります。

最もスタンダードなものは「強制添加法」と呼ばれ、CO2ボンベを用い飼育水に二酸化炭素を拡散する方式です。

基本的にお値段はかかりますが本格的な水草育成には欠かせません。長く水草水槽を維持していると、必ず水草の成長に陰りが見えたり、色抜けしたりという事が発生してしまいます。前述のケイ酸マグネシウムや照明の光量に合わせて、適量を添加するようにして下さい

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水質・硬度での対策

水質・硬度の目安はアクアリウムシーンでは

KH(炭酸塩硬度)

pH(酸性~中性~アルカリ性)

で表します。

まず水草が好む水質は基本的に酸性よりの飼育水です。極端な酸性は成体にダメージを与えるので「弱酸性そして中性」が一応の基準です。アルカリ性の水質は汽水域や海水域に近いので、よほど特別な種類でない限りpHは弱酸性を維持し続けましょう。

そのpHを維持するのに必要な値がKH(炭酸塩濃度)です。

光量や肥料など水草が育成不良に陥った際に、真っ先にチェックして見直さなければいけない主要因…これらに異常が見られない際はKH簡易測定キットが販売されていますので、この値をチェックしてみましょう。

KHはpHの変動を緩やかにする役割を持ちます。ただ多すぎても富栄養化に繋がるので、その値は1~3°dH内に留める様にしましょう。この測定値を大きく外れるようであれば、確実に水換えの頻度が足りない証拠です。水換え頻度のスパンをやや短めにして、ゆるやかにKHの値を安定させるようにしましょう。

急激な水替えはpH・KHを大幅に変動させ、水槽内環境を急激に変動させてしまいます。水換えだけでなく施肥や二酸化炭素添加も、まずは少しづつ行っていくことが大原則です。

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適度なトリミングも忘れずに…

最後に見落としがちなのが伸び切った水草をそのまま放置してしまうケースです。増えすぎた枝葉が干渉し、どうしても照明の光が当たらなくなってしまいます。水草を育てる上でトリミングは絶対に行わなければいけないので、必要な道具一式はいの一番にそろえて置いて下さい。

カット用ハサミ

ピンセット

アミ

この3点があれば水草の選定作業(トリミング)は全て完結するはずです。

トリミングは必ず水草の下部から行いましょう。上部には新芽などを発生させる“成長点”があるので、これを切断しては元も子もありません。反対に下部になればなるほど古い芽になり、老廃物等も蓄積しているので「節」ごとに伸びた老葉・茎を積極的にカットしていきます

とはいえ溶けて枯れたりしていない限り、これらカットした古い茎は再利用可能です。新規水槽では地肌が見えている部分に植え直しても良いですし、別水槽のアクセントとして流用することも可能でしょう。

新しく植え直す際は“ピンセット”で最下部を軽くつまみ、ゆっくりと傷つけないように底砂に埋め込みましょう。

またトリミングを行う際は、老廃物が蓄積した枯葉や腐った根などが水中を待ってしまいます。そのまま放っておくと水質悪化に繋がるので、その都度アミで必ず掬い破棄して下さい

アミは生体用のものが流用できるので、新たに購入する必要はありません。

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まとめ

今回は水草が枯れてしまう…溶けてしまう…そんなトラブルの原因と対処方法についてまとめて見ました。

水草主体のネイチャーアクアリウムはかなり奥が深く、現在もなお日進月歩で技術革新が進んでいる分野です。

その証拠に、2000年代半ばまで蛍光灯神話は根強く残っており、現在の様に蛍光灯型ライトが点灯から姿を消してしまう…そんな事は誰もが予見していませんでした。

国内のみならず世界のネイチャーアクアリウム…平たく言えば水草水槽をリードし続けているのが、他ならぬ国内企業のADAです。これに引っ張られるかのように他社の技術もまた向上し続けています。

日本企業はこと、水草栽培においてはかなりの先進国に位置しています。

専門誌などいち早く情報を得られるアドバンテージがある事を強みにし、水草水槽の分野を飼育者各々がより発展させていくことを、強く期待しています。

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