ミクロソリウムはCO2の添加も不要で、アクアリウム初心者にも楽しみやすいと言われている水草の一つです。
しかし、初心者向けといっても水草の育成をし、増やしていくには手間がかかるもの。
そこで今回は、ミクロソリウムの種類や特徴と育て方、また枯らすことなくきれいに育てるポイントについても解説していきます。
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ミクロソリウムの種類と特徴

種類が豊富なことも特徴の1つであるミクロソリウム。しかし育て方や特徴はほとんど同じでも、葉の形などそれぞれに違いがあるんです。ここではよく使われているミクロソリウムを5つほど紹介していきます。
ミクロソリウムの種類
- ミクロソリウム・ウェンディロフ
特徴は、葉先が枝分かれしている点。流通量は比較的多く、入手もしやすい種類です。

- ミクロソリウム・ナローリーフ
特徴は、葉幅が狭く小さめである点。成長はミクロソリウムの中では遅い種類です。

- ミクロソリウム・トライデント
特徴は、三又に枝分かれする葉と横に成長していく点。流通量はミクロソリウムの中では少ない種類です。

- ミクロソリウム・プテロプス
特徴は、葉幅が狭く、すらっとしている点。流通量は比較的多いので、入手もしやすい種類です。

- ミクロソリウム・サンダーリーフ
特徴は、歯が大きくギザギザな点。流通量は少なく、あまり見かけない種類です。

ミクロソリウムの特徴
ミクロソリウムはその細長い姿形から、アクアリウムのレイアウトを作り上げる上で中景に多く使われることの多いシダの仲間の水草です。
また非常に丈夫で、光やCO2、そして肥料が少ない環境でも育成可能な初心者にもオススメできる種類として有名でもあります。他にも成長が遅くトリミングがあまり必要ないので、その点でも扱いやすさに定評があるんですよ。
CO2がなくても育つウィローモスの記事はこちら
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ミクロソリウムはこんな人にオススメ
アクアリウム初心者の方
あまり初期費用にお金をかけられない方
時間はあまりないがアクアリウムに興味のある方
以上がミクロソリウムをおすすめする人です。
アクアリウムそのものに興味をもってもなかなか一歩先に進めないという人も多いもの。
その理由は人それぞれだと思いますが、やはり気になるのは初期費用や日々の忙しさから中々アクアリウムそのものに時間をかけられない為、枯らしてしまうのでは?と心配になるなどこういった理由が多いのではないでしょうか。
その点ミクロソリウムは、幅広い環境に適応できるのであまり特別な育成条件を要求してきません。
また品種も豊富で、数多くのバリエーションを楽しむこともできます。
さらにその1つ1つの特徴があまり変わらないので、一度育て方をマスターすれば初心者の方でも時間と手間をそこまでかけずにアクアリウムを鑑賞することが可能なんですよ。
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ミクロソリウムの育て方
ミクロソリウムの育て方について
最適な水温・水質
必要な光量
CO2添加は必要なのか?
水上栽培は可能か
以上4点について詳しく解説していきます。
ミクロソリウムに最適な水温・水質
水温は22℃から28℃を保つことが推奨されています。
また低音には耐性があるといわれ、適温を下回っても枯れずに成長を続けますが、反対に高温には弱いので30℃以上になることがないよう、水温の管理には気を付ける必要があります。
水質については、中性から弱酸性の水(pH5.5から7.5pH)が適しています。
また水質の急な変化に弱いので、水換えを行う際には全ての水を一気に交換するのではなく、一度に換える水の量は1/3から1/2程度にとどめるようにしてください。

ミクロソリウムに必要な光量
ミクロソリウムは陰生植物なので、光量が少なくても問題ない種類です。
よって特殊なライトは不要ですので、初心者にも気軽に取り入れやすい水草と言えます。
ミクロソリウムにCO2添加は必要?
ミクロソリウムは、丈夫な水草ですのでCO2を添加しなくても育成可能です。
このように育てやすいミクロソリウムですが、逆にCO2を添加した場合は大型化しやすく、小型水槽では収まりきらなくなってしまうことも。
ですので大きく育てたくない場合はCO2添加を控え、反対に大型水槽で大きく育てたい方はしっかりとCO2添加を行うことをおすすめします。
CO2添加について詳しく解説した記事はこちら
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ミクロソリウムの水上栽培
ミクロソリウムは陰生植物ですので、光や栄養があまり要らずに水上栽培ができます。特に窓際においたり大きな照明を用意する必要もありませんし、水槽の中で増やすとスペースを取るので水上栽培はおすすめです。
その代わり高温に弱いので直射日光を避ける必要があります。また乾燥にも注意しなければならないので、密閉できる容器にソイルなどを下に敷き、霧吹き等で乾燥を防いで育成してください。
ミクロソリウムを育てる際の注意点
ミクロソリウムが葉が黒くなったり、枯れたりする原因は以下の3つが考えられます。
水温が高すぎる
水質が合わない
光量が強すぎる
ここからはミクロソリウムを枯らさないために、それぞれ対策を解説していきます。
水温が高すぎる
ミクロソリウムは高温に弱い水草ですので、水温が30℃を越えてくるとシダ病にかかり葉が茶色や黒になって枯れていきます。
特に夏場は室内は高温になりがちで、当然水槽内もなにもしていないとすぐに水温は30℃以上になってしまうこともあります。対策としては水槽用の冷却ファンを設置し、水温を下げることをおすすめします。
水質が合わない
ミクロソリウムは中性から弱酸性の水を好むため、反対にアルカリ性寄りの水質になっていると枯れたり成長不良を起こしてしまいます。
特に前述した水温を下げるための対策を行ったのに、全く改善が見られなかった方はpHが高くなっている可能性があるので水質をチェックすることをおすすめします。
順番としてはこちらです。
- 水質を測定する
- 水を換える時はpH調整剤を使うようにする
- ソイルを使用する
- 光量が強い
1.水質を測定する
水質の測定は、水に1秒ほど浸けるだけでチェックが可能な水質テストキットが販売されていますので
そちらをお使いください。測定後にpHの値が高ければ水質が原因だったと考えられるので、適した水質に変更していきます。
2.水を換える時はpH調整剤を使用
水換えの際にpH調整剤を使うことで、カルキ抜きと同じ要領で簡単にpHを下げることができます。
3.ソイルを使用する
ソイルには栄養が多く含まれているだけではなく、pHを下げる効果もあります。またソイルには栄養系と吸着系の2つの種類がありますが、綺麗に育てるには栄養系がおすすめです。
4.光量が強すぎる
ミクロソリウムは元々光量のあまり必要ない種類の水草ですので、強すぎる照明はかえって成長を妨げたり、葉焼けの原因にもなります。ですが他の種類の水草も一緒に育成している場合、照明が必要なこともありますよね。
対策としては、照明と水草との距離を離すために吊り下げタイプのものに交換するのも効果があるのでお試しください。
水草が枯れる原因や対策について解説した記事はこちら
ミクロソリウムのおすすめレイアウト
ミクロソリウムは中景草から後景草として使われることが多い水草です。少し背が高いので、それを活かしたレイアウトにしたいですね。
個人的には流木と合わせるとシダ系の水草はかっこいいと思っています。シダの葉と流木が組み合わさると深い森の中のような空間を演出できます。
あえて前景草は植えずに、ソイルからミクロソリウムと流木というのも味があっていいですよ。もちろん、ミクロソリウムの種類によってはかわいい感じにもできるのでイメージに合ったミクロソリウムを選ぶといいでしょう。
まとめ
ミクロソリウムは、CO2も不要で光量もあまり必要なく育てることのできる初心者におすすめの丈夫な水草です。今回解説したポイントを押さえて、ミクロソリウムを育成して頂きアクアリウムの楽しさを実感してくださいね。