

カボンバといえばとてもメジャーな水草で、自生していることから、丈夫で初心者の方でも育てやすいというイメージを持つ方も多いのではないでしょうか。
しかしカボンバは、気を付けるべきポイントが多く、知識がないまま育ててしまうとボロボロになったり枯れてしまったりすることも少なくありません。
今回この記事では、
カボンバの種類や特徴
カボンバはどんな人にオススメの水草なのか
カボンバの育て方
カボンバを育てる際の注意すべき点
オススメのレイアウト方法
について解説していきます。
この記事を読んでいただくと、カボンバの特徴や育て方について詳しく知ることができ、ご自宅でも丈夫なカボンバを育てられるようになりますよ。またおすすめのレイアウト方法についても解説していくので、是非最後までご覧ください。
カボンバの種類と特徴

初めに、カボンバの種類と特徴についてお話していきます。カボンバについて知らない方はもちろん、既に育てていたり、知っている方もおさらい感覚でチェックしていきましょう。
カボンバの種類
カボンバは被子植物であり、ハゴロモモ科の沈水植物です。元々は北米東南部が原産であり、1920年代に日本へ輸入されました。
カボンバは一般的なものの他に、レッドカボンバやイエローカボンバなどが存在します。名の通り赤や黄色に葉が発色するため、見る人を癒してくれるでしょう。しかし一般的なカボンバに比べると、育成が格段に難しくなります。
そのため初心者の方は、一番メジャーであるカボンバを育ててみて、コツを掴み上手に育てられるようになったら、レッドカボンバやイエローカボンバの育成に挑戦してみてはいかがでしょうか。
カボンバは金魚藻と呼ばれる
カボンバは、金魚を育成している水槽に使用されていることが多いことから「金魚藻」と呼ばれることも。金魚藻と呼ばれる植物は、カボンバの他にマツモ・アナカリスがあげられます。

松のような形の葉が特徴的
カボンバは、葉がまるで松のような形をしているのが特徴的です。葉は非常にやわらかく、水槽でふわふわと広がって育つ姿が美しいことから、とても人気を集めています。
また、1~2㎝程の白く美しい花を水上に咲かせるのも人気の理由の1つです。

マツモとの違い

カボンバはマツモとよく似ているため、見分けがつかないと感じる方も多いようです。しかしカボンバとマツモは姿は似ていても、育て方は大きく異なります。
マツモはカボンバに比べて、葉が細いのが特徴的です。またカボンバは土に植えて育てる必要があるのに対し、マツモは浮草のため水中に浮かせるようにして育てます。
マツモはカボンバよりも枯れることが少ないため、育てやすいといえます。しかしマツモはカボンバに比べると入手しにくいため、ホームセンターやアクアリウムショップで販売していないことも。

マツモについて詳しく解説した記事はこちら
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カボンバはこんな人にオススメ
次に、カボンバはどんな人におすすめの水草なのかを解説いたします。
水槽をオシャレにしたい人
ヌマエビを飼育している人(したい人)
メダカを飼育している人(したい人)
こまめなお手入れができる人
カボンバは、細くて繊細な葉姿が印象的です。水槽のレイアウトに取り入れることで、一気にこなれ感を演出できる優れものといえます。
また松の木に似ていることから、豊富にレイアウトに取り入れることで松林が茂るような雰囲気にも。カボンバは松と同様に、上品な雰囲気を持っているため、上品な雰囲気を出したい方におすすめです。
カボンバは、表面に苔が付きやすいのがデメリットとしてあげられます。しかしヌマエビは水草についた苔を食べてくれるため、ヌマエビを水槽に入れることで、清潔に保てやすいといえるでしょう。
しかしヌマエビは、カボンバの葉の部分も餌にしてしまうことも多いため、ふさふさで丈夫なカボンバを栽培したい方にはおすすめできません。
カボンバはメダカを飼育している方にもおすすめです。カボンバの葉は繊細でふわふわしていることから、メダカの隠れ家になったり、産卵床になったりします。さらにカボンバは水中の余分な栄養を吸水する効果があるため、水質の悪化を防げ、メダカの飼育に役立つこと間違いありません。
カボンバは苔や藻が付きやすいため、こまめに水槽の掃除をする必要があります。さらに繊細な水草なため、定期的に肥料を与える必要があります。
そのため頻繁なお手入れが億劫に感じる方や、多忙なためお手入れをすることが難しい方にはあまりおすすめできません。つまりカボンバは、お手入れをすることが好きで、頻繁に掃除をできる方におすすめといえるでしょう。


カボンバの育て方
次に、カボンバの育て方について解説していきます。
初心者向けだが難しい点が多い
カボンバといえば、外来種であり野生で自生していたことから、初心者の方でも育てやすいイメージを持つ方が多いです。しかしカボンバは管理やお手入れに力を入れる必要があるため、無知のまま栽培すると枯れてしまうことも。
特に注意したいのが水質管理についてです。カボンバの水温は15~28℃のため、冬にはヒーターが必須といえます。また水質はpH5.5~7の弱酸性~中性を好むため、底砂にソイルを使用するのがおすすめ。
底砂に使用されるソイルは、砂利に近い土を焼き固めたものであり、pHを下げる働きをします。また水草育成に適しているため、カボンバを育てる底砂に最適です。

光量・肥料の管理も大切
カボンバを育てる際、光量や肥料の管理も大切です。光量は屋内で育てる場合、最低でも20Wを2~4本必要といえます。また肥料はなくても育ちますが、使用することでさらに丈夫に育ちます。肥料は、底床添加肥料や液肥がおすすめです。

苔や藻が付きやすい
カボンバは苔や藻が付きやすいため、こまめなお手入れが必要です。頻度は1週間に1度程度が最適といえるでしょう。
またカボンバは葉を自ら落とすため、水中に葉が舞うことが多いです。この現象が嫌な場合には、こまめに古くなった部分を剪定することがおすすめ。

カボンバを育てる際の注意点
次にカボンバを育てる際の注意点についてお話していきます。注意しなければ、水槽内全体に悪影響を及ぼすことも多いため、しっかりとチェックしていきましょう。
カボンバは金魚の大好物
カボンバは別名で「金魚藻」と言われており、金魚を育成している水槽に使うイメージを持つ方も多いのではないでしょうか。しかしカボンバは金魚の大好物であるため、金魚を育成している水槽に入れると、カボンバを食べ尽くしてしまう可能性が高いです。
そのためカボンバを丈夫に育てたいと考えている場合には、金魚を育てている水槽に入れることはおすすめできません。

購入後には残留農薬に注意
購入後のカボンバは丈夫に育てるために、お店では農薬を使用している可能性が高いです。そのまま水槽に入れてしまうと、水槽内に農薬が充満し、他の生物や水草に悪影響を及ぼします。貝やエビの場合には、即死してしまう可能性も。
そのため購入後には、必ず農薬を落とす必要があります。バケツの水にカボンバを1時間程度漬け込み、洗い流します。この作業を5回ほど繰り返すと農薬を落とし切れます。

カボンバは浮きやすいため植え付けが必要
カボンバは、葉が浮きやすいため注意が必要です。カボンバは根を張って栽培する必要があり、根が張れないと成長できません。つまりカボンバを水槽に入れる際には、必ず植え付ける必要があります。
茎の端を斜めにカットし、挿し木のように底砂に植え付けます。初心者の方は植え方が分からず失敗してしまうことが多いですが、植え付ける際に水草用のピンセットや、おもりを使うと上手にできるでしょう。
おもりを使用すると、固定されやすく浮いてくる心配もありません。気になる方は是非チェックしてみてはいかがでしょうか。


カボンバのおすすめレイアウト
次にカボンバのおすすめのレイアウトをご紹介します。
密生させて植える
カボンバは密生させて植えることで、松林のように見えるため、美しい水槽になります。カボンバが伸びてきた場合には、先の部分をカットし、密生している場所へ挿して育てると良いでしょう。
後方に植える
カボンバは存在感が強い水草のため、後景草として使うと馴染みやすいです。カボンバの水槽には、他にバリスネリアやアマゾンチドメグサなど、葉の形が異なるものを入れるとオシャレな雰囲気になります。

まとめ
今回カボンバの種類や育て方について解説いたしましたが、いかがでしたでしょうか。カボンバは初心者の方でも育てやすいイメージの方も多いですが、水質や水温、こまめなお手入れなど注意するポイントが多いです。
しかし育て方を守ることで、松林のような美しいカボンバを育てることができます。ぜひふわふわのカボンバを育ててくださいね!

