

皆さんは、エンゼルフィッシュという魚をご存じでしょうか。長いヒレが特徴的で、ゆ優雅に泳ぐ姿が美しい、人気の高い熱帯魚です。熱帯魚が好きな人は、育ててみたいと思う人も多いのではないでしょうか。
今回この記事では、
エンゼルフィッシュとは。
エンゼルフィッシュはどんな人におすすめか。
エンゼルフィッシュの育て方。
エンゼルフィッシュを育てる際の注意点。
エンゼルフィッシュの繁殖方法。
について解説していきます。
この記事を読んでいただくと、エンゼルフィッシュについて詳しく知ることができ、上手に育てられるようになります。また、繁殖方法についても解説していくので、是非最後までご覧ください。
エンゼルフィッシュはどんな魚?

まずはじめに、エンゼルフィッシュはどんな魚なのかを解説していきます。詳しく知らない方はもちろん、既にご存知の方もおさらい感覚で見ていただけると幸いです。
スズキ目ベラ亜目シクリッド科のエンゼルフィッシュ属
エンゼルフィッシュは、スズキ目ベラ亜目シクリッド科のエンゼルフィッシュ属に分類される熱帯魚です。全長12~15㎝まで成長し、身体はとても平たく、上下に長く伸びたヒレが特徴的。

寿命は5~7年
エンゼルフィッシュの寿命は5~7年が基本的ですが、適した環境で飼育すると、10年以上生きることもあります。反対に飼育環境が悪いと、2~3年で寿命が尽きてしまうことも。

縄張り意識が強い
エンゼルフィッシュは普段は温和な性格ですが、縄張り意識が強いため、混泳させる場合には充分に注意が必要です。知らずに混泳させると、他の品種をいじめて、水槽内に悪影響を及ぼします。


エンゼルフィッシュがオススメなのはこんな人
次にエンゼルフィッシュは、どんな人におすすめなのかを解説していきます。エンゼルフィッシュは、次のような人におすすめです。
何も育てていない水槽がある人
大きな水槽がある人
初心者の人
こまめなお手入れが出来る人
エンゼルフィッシュは先ほどお話したように、縄張り意識が強いため、混泳させると他の魚をいじめてしまうことがあります。そのため最善の方法は、エンゼルフィッシュを単独で飼育することです。何も育てていない水槽がある人は、是非エンゼルフィッシュを単独で飼育してみてはいかがでしょうか。
エンゼルフィッシュは成長すると、全長12~15㎝まで成長するため、大きい水槽で育てる必要があります。そのため大きい水槽をお持ちの人は、エンゼルフィッシュを育てるのに最適です。

エンゼルフィッシュは見た目からの印象で、飼育が難しそうなイメージを持つ人が多いです。ご推察の通り、飼育する際に気を付けるべきポイントは多くありますが、エンゼルフィッシュは見た目に反して丈夫な熱帯魚です。そのため、初心者の方でも育てやすいと言えます。
エンゼルフィッシュは普通の熱帯魚に比べると、糞の量が多いです。そのためお手入れを怠ってしまうと、水が汚れてしまいエンゼルフィッシュや他の熱帯魚に、悪影響を及ぼします。このようなことからエンゼルフィッシュは、こまめなお手入れが出来る方におすすめです。

エンゼルフィッシュの飼育方法
次に、エンゼルフィッシュの飼育方法についてお話していきます。間違った育て方をすると、エンゼルフィッシュに悪影響を及ぼし、最悪の場合には衰弱して大事に至る事も。元気なエンゼルフィッシュを育てるためにも、しっかりとチェックしていきましょう。
水槽は60~90㎝がおすすめ
エンゼルフィッシュは全長12~15㎝まで成長するため、小型サイズの水槽で育てるのはおすすめできません。何匹育てるかにもよりますが、基本的には60~90㎝の水槽が最適です。最低でも45㎝以上は必要といえます。

水温は25~28度前後、水質は弱酸性の軟水~中性
エンゼルフィッシュを育てる場合の水温は、25~28度前後が最適です。低水温は苦手なため、冬には23度を下回らないように、水槽用のヒーターを設置しましょう。水質は弱酸性から中性程度が最適ですが、慣れていくと弱アルカリ制の中硬水まで対応可能です。

肉食性が強いため、赤虫・イトミミズ・冷凍クリルを好む
エンゼルフィッシュは肉食性が強いため、赤虫やイトミミズ、冷凍クリルといった生エサが大好物です。しかし、人口餌でも問題なく食べるため、バランスを見て与えるのがおすすめ。
またエンゼルフィッシュは口が小さいため、口のサイズに合わせた小粒にすることが大切です。

混泳させる場合は注意が必要
【エンゼルフィッシュはどんな魚?】でもお話したように、縄張り意識が強い熱帯魚のため、他の種類の熱帯魚をいじめることがあります。そのため混泳させる場合には、充分に注意が必要です。
エンゼルフィッシュは単独で育てるのが最適ですが、混泳させる場合には、大きい水槽を用意することが必須です。また、いじめられた際の逃げ場を作っておくことも重要。
水草であれば、アマゾンソードのような幅広のものが良いでしょう。さらに、エンゼルフィッシュが入れないほどの大きさがあるシェルターを設置することで、他の熱帯魚やエビなどのストレスの軽減に。

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エンゼルフィッシュを飼育する際の注意点
次に、エンゼルフィッシュを飼育する際の注意点についてお話していきます。
複数飼いは悪影響
エンゼルフィッシュは稚魚の頃は小さいため、複数買いすぎてしまう人は少なくありません。その結果、成長したときに水槽が窮屈になってしまいます。
水槽が窮屈になると生体同士で喧嘩が起ったり、水が汚れやすくなったりと、トラブルが絶えない状態に。このようなトラブルを起こさないために、エンゼルフィッシュを飼う際には、60㎝水槽の場合は3匹程度、90㎝水槽は6匹前後を心掛けましょう。

カラムナリス感染症にかかりやすい
エンゼルフィッシュはカラムナリス感染症にかかりやすいため、注意が必要です。カラムナリス感染症は、感染を起こした場所が赤くなる病気です。発症する場所によって、口腐り病やエラ腐れ病、ヒレ腐れ病とも言われます。
病気が進行すると、食欲が無くなり衰弱し、大事にいたります。そのためエンゼルフィッシュをこまめにチェックし、早期で気付いてあげることが大切です。感染したエンゼルフィッシュを見つけたら、直ちに隔離し、塩水浴と薬浴で対応しましょう。
薬浴は、市販のバラザンDやグリーンFがおすすめ。1週間ほど塩水浴と薬浴を続けると、症状が軽くなり完治していきます。完全に完治したら水槽に戻しましょう。

エンゼルフィッシュの繁殖
次に、エンゼルフィッシュの繁殖方法についてお話していきます。
繁殖は比較的簡単
エンゼルフィッシュの繁殖は比較的簡単で、過剰に手助けをする必要はありません。6匹前後のエンゼルフィッシュを水槽で育てていると、自然にペアができ、配合してくれます。
また熱帯魚ショップで売られているエンゼルフィッシュは、だいたい生後4か月程度のため、飼い始めて半年で繁殖可能になります。

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卵の隔離は不要
卵は大きさ2㎜ほどの楕円形で、一度に100~300個産み、約3日で孵化します。産卵後は親が自分のヒレを使い、卵に水流を送る動きをするため、基本的には卵を隔離する必要はありません。
しかしストレスで食卵することがあるため、見つけた場合には直ちに隔離しましょう。

生後直後は餌を与える必要はない
エンゼルフィッシュは生後直後、ヨークサックを吸収して育つため、餌を与える必要はありません。ヨークサックは日に日に小さくなるため、無くなったのを確認したら餌を与えます。餌はブラインシュリンプや粉餌を与えると良いでしょう。

まとめ
今回、エンゼルフィッシュの飼育方法について解説いたしましたが、いかがでしたでしょうか。ポイントは以下の通りです。
- エンゼルフィッシュはスズキ目ベラ亜目シクリッド科のエンゼルフィッシュ属に分類される熱帯魚。
- 全長12~15㎝まで成長するため、大型水槽を持っている人におすすめ。
- 水温は25~28度前後、水質は弱酸性の軟水~中性が最適。
- 縄張り意識が強いため、他の種類の熱帯魚と混泳させる場合には、大き目の水槽で飼育し、隠れ家を設置する必要がある。
- 患部が赤くなるカラムナリス感染症にかかりやすく、病気が進行すると大事に至るため、早期発見が大切。
- カラムナリス感染症にかかった場合には直ちに隔離し、塩水浴と薬浴で対応する。
- 繁殖は比較的簡単で、6匹前後飼育していると、自然とペアができ配合してくれる。
- 産卵後は親が自分のヒレを使い、卵に水流を送る動きをするため、食卵しない場合は卵の隔離する必要はない。
エンゼルフィッシュは大きく成長したり縄張り意識が強かったりと、気を付けるべき点が多いですが、ポイントを抑えることで元気に育てられます。また繁殖は比較的簡単なので、是非チャレンジしてみてはいかがでしょうか。是非、優雅に泳ぐエンゼルフィッシュを育ててみてくださいね。最後まで読んでいただきありがとうございました。

