

メダカ飼育を始める時、どんな容器が良いのか気になりますよね。アクリル水槽、ガラス水槽、トロ舟や水連鉢もいいですが、発泡スチロールもオススメです。発泡スチロールはメダカ屋の飼育でも多く使われています。
今回は発泡スチロールで飼育するメリット・デメリットを紹介します。後半では、発泡スチロールでの飼育方法やその時の注意点をまとめました。ぜひ、飼育の参考にしてください。
メダカを発泡スチロールで飼育するメリット

メダカを発泡スチロールで飼育するメリットは、下記のとおりです。
保温性がある
軽い
安い
いらなくなった時の処理が楽
それぞれのメリットを理解して、メダカを飼育をしましょう。
保温性がある
発泡スチロールは、保温性があります。この保温性がある水槽は、急激な水温の変化を苦手とするメダカには、優しい水槽といえます。発泡スチロールは、水温変化が少ないので良い越冬や針子の飼育では役に立ちます。
夏は高水温を保ってしまうので、水温上昇対策に日除けなどの対応が必要ですが、冬は日中に温まった水温を、 夜に急激な水温変化をさせず保温できます。
屋外に置いてある水連鉢に発泡スチロールの箱を被せたり、囲ったりすると保温効果があります。
100均で売られている発泡スチロールの板を水面に浮かせたり、密閉に気をつけながら蓋にすると凍結防止になります。

軽い
発泡スチロールは、ガラス水槽や水連鉢に比べて軽いのが特徴です。女性や力がないお子さんや高齢者でも、水槽の持ち運びや移動ができます。

安い
こだわって作られた水連鉢や大きなトロ舟に比べると、発泡スチロールは安いです。
メダカをすくって飼育を始めたり、水槽が割れてしまったり、急遽水槽が必要となった時には、スーパーなどで無料でもらってきたりできる安い水槽です。

いらなくなった時の処理が楽
発泡スチロールは、いらなくなった時の処分が楽です。他の水槽は超小型水槽を除き、そのほとんどが粗大ゴミに出さないといけません。
大きい発泡スチロールの水槽でも、いらなくなったら、細かくちぎり自治体指定の処分方法で処分ができるので、楽です。

メダカを発泡スチロールで飼育するデメリット
メダカを発泡スチロールで飼育するデメリットは、下記のとおりです。
深さが浅く、水量が少ない
劣化が早い
衝撃に弱く破損しやすい
メダカの体色が抜けやすい
デザイン性がない
深さが浅く、水量が少ない
メダカ用に販売されている発泡スチロール、ホームセンターなどで販売されている発泡スチロールは深さが浅く、水量が少ないことがデメリットです。
水深が15cm以下だと氷がはりやすくなるので、注意が必要です。メダカは1匹を飼育するのに1リットルの飼育水が必要です。少ない水量だと飼育できるメダカの数も少なくなります。

劣化が早い
発泡スチロールは、劣化が早いことがデメリットです。特に屋外飼育で使用する場合は、直射日光によるダメージが大きく、何年も使い続けることはできません。
交換のタイミングは、ボロボロになってきた頃と、毎日観察をしていて水の減りが早くなってきた時です。漏水し始めると、あっという間に水がなくなり、朝は大丈夫だったのに…なんてことになりかねません。日頃の観察を怠らないようにしましょう。
どうしても屋内で使用する際には、トロ舟のなかに発泡スチロール入れたり、下に防水シートを引いたりの対処をするようにしましょう。

衝撃に弱く破損しやすい
発泡スチロールは、ホースが当たったり、靴で蹴ったりする衝撃に弱く、破損しやすいです。他の水槽に比べるとデメリットです。
発泡スチロールの側面に木枠やブロックなどで囲ったり、鉢花などの植物を置いたりして、衝撃を与えないようにしましょう。

メダカの体色が抜けやすい
白い発泡スチロール容器で、メダカを飼育すると背地反応(メダカの保護色機能)によって、体色が抜けやすいことがデメリットです。
白い発泡スチロールを使う場合は、体色が抜けないようにするために、容器を黒くする必要があります。容器の内側に黒いビニールを敷いたり、発泡スチロール用のペンキで黒く塗ったりして対応すると良いです。
メダカ専用に販売されているクハラの黒い発泡スチロールなどは、色塗りの必要がないので便利です。

デザイン性がない
発泡スチロールは無味乾燥でデザイン性がないです。発泡スチロールは安価に手に入りますが、直射日光を避けたり、デザインにこだわると木枠やブロックなどを発泡スチロールの側面に囲いたくなります。結果、お金がかかってしまいます。

発泡スチロールでの飼育方法

発泡スチロールでの飼育方法は、普通のメダカの飼育方法とあまり変わりません。
カルキ抜きした飼育水の中で1リットルにつき1匹のメダカを飼います。夏は日除けをしたり、エアレーションも行いましょう。餌やりの方法も変わりありません。
水換え方法も10日前後で3分の1交換するようにしましょう。白い発泡スチロールの場合、グリーンウォーターになりやすいです。飼育水の色やにおい、濁り具合をよく観察し、10日経っていなくても、適時水換えをするようにしましょう。
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発泡スチロールでの飼育の注意点
発砲スチロールの水槽での飼育の注意点は以下のとおりです。
夏場の日当たりに注意する
ヒーターが設置できない
発泡スチロールの容器への移し替えの時期は寒い時期を避ける
発泡スチロールで蓋をするならば、空気穴を開ける
注意点はアクリル水槽などとは、少し違うので気をつける必要があります。
夏場の日当たりに注意する
夏場の日中、日当たりがよく、水温上昇する環境ならば注意が必要です。
一度水温が上昇してしまうと、発泡スチロールの水槽はなかなか水温が下がりません。水温の上昇を防ぐために、すだれなどの日除けをするようにしましょう。
水温が上がりっぱなしだと、メダカの活動量も上がり、水槽内は酸欠になります。それを防ぐためにも、すだれと合わせてエアレーションをすると良いです。

ヒーターが設置できない
発泡スチロールの容器ではヒーターが設置できません。
ヒーターにはカバーをして使用することが、普通になってきました。カバーをしていても、ヒーターの熱によって、発泡スチロールは溶けてしまいます。発泡スチロールが溶けると、水漏れの原因になります。なので、発泡スチロールにはヒーターは設置ができません。

発泡スチロールの容器への移し替えの時期は寒い時期を避ける
発泡スチロールの容器への移し替えの時期は、魚の負担になるので、寒い時期は避けましょう。屋外飼育で越冬の予定で冬眠する前に、移し替えるのであれば、できるだけ暖かい日を選び慎重に行うことをおすすめします。
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発泡スチロールで蓋をするならば、空気穴を開ける
発泡スチロールの保温性に期待して、冬場に水槽へ発泡スチロールで全て覆うような蓋をするならば、密閉による酸欠を防ぐために空気穴を開けることを忘れてはいけません。
空気穴は小さくても大丈夫です。何ヶ所かカッターナイフで空気穴を作ってください。もし、穴を開けたくない場合は蓋をずらして置くか、水槽と蓋の境にスポンジなどを噛ませて、空気が通るところを作ってください。

まとめ
今回は、発泡スチロールでの飼育方法をまとめました。簡単に発泡スチロールの水槽でメダカ飼育が始められるのが、何よりもメリットです。発泡スチロールの水槽のメリット、デメリットを理解して、注意点を守り、これからもメダカ飼育を楽しんでください。

