ネオンテトラは、アクアショップで必ず目にする熱帯魚ですよね。群れで泳ぐ姿はキラキラと美しく、飼ってみたいと思われる方も多いのではないでしょうか。
この記事では、
ネオンテトラの飼育は難しい?
混泳はできる?
どんな環境で飼育するべき?
といった疑問にお答えします。
初心者向けの非常に飼育しやすい熱帯魚でありながら、水槽内を華やかに見せてくれるネオンテトラの特徴や飼育方法について解説していきますのでぜひ最後までチェックしてみてください。
ネオンテトラはどんな魚?

ネオンテトラはカラシン科の小型魚で、自然界では南米のアマゾン川流域に生息しています。
そんなネオンテトラの特徴について解説します。
ネオンテトラの大きさ・寿命・価格
光沢のある赤と青の体色が特徴的で、体長は3〜4cm程度です。ネオンテトラの寿命は通常で2〜3年ですが、飼育環境がよければ通常より長生きすることもあります。
ネオンテトラの価格は、1匹約50〜100円程度で、アクアショップでは10匹単位で売っていることが多いです。
ネオンテトラの性格
性格は温厚で、他の魚を攻撃することがないので、混泳をしやすい熱帯魚です。
臆病なところがあり、自然界でも群れで生活しているので、できれば10匹以上を一緒に飼育してあげましょう。環境に慣れるまでは水槽の奥のほうに隠れてしまうこともありますが、次第に水槽の前面で泳ぐようになります。
ネオンテトラの飼育難易度
ネオンテトラの飼育難易度は、金魚やメダカと同等かそれよりも容易であると考えてよく、初心者向きです。
飼育条件にもそれほどうるさくない、どちらかと言えば丈夫な種です。餌の選り好みもあまりありません。
他にも魅力的なテトラがいますよ!
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ネオンテトラがオススメなのはこんな人
ネオンテトラは非常に人気のある熱帯魚で、小さいですが主役級の存在感があり、古くからアクアリストに愛されています。特にネオンテトラがオススメなのはこんな人です。
これから熱帯魚の飼育を学びたい人
水槽を置くスペースに限りがある人
混泳や水草メインの水槽にしたい人
その理由について詳しく解説します。

これから熱帯魚の飼育を学びたい人
ネオンテトラは安価で飼いやすいため、熱帯魚の入門種として最適です。
熱帯魚飼育の基本を学びながら育てれば問題なく飼育でき、イレギュラーの少ない魚種なので熱帯魚飼育の基本や魅力を知るのにうってつけです。価格は安いですが、目立つ外観なので、優雅に群泳する姿は見応え十分。
これからアクアリウムを始めたいという方には難易度やコスパを考えるとおすすめです!
水槽を置くスペースに限りがある人
ネオンテトラは大きく成長しないので、小型水槽で飼うことも可能です。
メダカやグッピーのように勝手に繁殖して増えすぎてしまい、大きな水槽が必要になるというトラブルがありません。
ネオンテトラが飼育水槽で自然に繁殖することはほぼ無いので、賃貸などで水槽を置くスペースがあまりない人でも安心して飼うことができます。
混泳や水草メインの水槽にしたい人
ネオンテトラは穏やかな性格なので、混泳向きです。ただし、攻撃的な魚と混泳させるといじめられてしまうので、ネオンテトラに危害を加えない混泳相手を選びましょう。
混泳相手としては、気性が荒くない小型カラシンやグッピーなどが好相性。コケや食べ残しを掃除してくれるオトシンクルスやミナミヌマエビなども混泳可能です。
ネオンテトラは水草との相性もよいので、水槽で水草を育てたい人にオススメです。水草をかじったり掘り返したりする習性がなく、安心して共存させられます。体色が水草によく映えて美しい水景を作ってくれること間違いなしです。
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ネオンテトラの飼育方法

ネオンテトラ水槽の立ち上げから飼育方法までを次の内容で解説します。
水槽の立ち上げ方
ネオンテトラの購入方法
適した水温・水質
餌の与え方
日々の世話
水槽の立ち上げ方
以下はネオンテトラ水槽の立ち上げに最低限必要な作業になります。
飼育に必要な道具
水槽
濾過フィルター
ヒーター
照明装置
水温計
カルキ抜き
水槽サイズは、ネオンテトラ1匹に対して1Lの水が必要と考えて選びます。10匹であれば30cm規格水槽が目安です。
濾過フィルターは、水槽サイズや飼育する個体数に合ったものを選んでください。上部式、外部式、投げ込み式などのフィルターがあり、形も能力も違います。小型水槽でとりあえずコストをかけずに揃えるなら、投げ込み式をオススメします。
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底砂や水草、流木などのレイアウトをしたい場合は、この時点で準備します。底砂や水草があるとネオンテトラにとって良い環境になるので、ぜひ設置を検討してください。

水槽の立ち上げ手順
水槽の設置場所を確保する
底砂を敷く
濾過フィルターなどの道具を設置する
流木や水草などをレイアウトする
カルキ抜きした水をレイアウトが崩れないように注ぐ
濾過フィルターとヒーターを稼働させて1週間ほど放置する
ネオンテトラを購入して水槽へ入れる(水槽環境が整ってから購入!)
水槽の設置は、直射日光の当たらない場所にするとコケの繁殖や水温の上昇を防げます。水の入った水槽は重くて簡単に移動できないのであらかじめ設置場所を考えておき、水槽を置く台の耐荷重も確認しておくと安心ですね。
ネオンテトラの購入方法
ネオンテトラは、信頼のおけるアクアショップで購入するとよいです。実際に個体を見て選べること、入荷時期や飼育環境などを店員さんに質問できることが大きな利点です。
個体を選ぶときは、元気に泳ぎ回っていて、体色が美しく光っているものを見極めましょう。あまり動かずにじっとしている個体は、弱っているので選ばないようにします。
もし、近くにアクアショップがないなど店舗での購入が難しい場合は、通販で購入することもできます。

適した水温・水質
水温は、年間を通して23〜28℃を保つようにします。夏場に水温が30℃近くまで上昇するようであれば、水槽用クーラーが必要です。
水質は、弱酸性〜中性(pH値6.5〜7.0)が適しています。水道水は中性付近(pH値5.8〜8.6)になるよう定められているので、カルキ抜きだけしてそのまま使用しても問題ない場合がほとんどです。なんだか元気がないという場合は、水質調整剤を使用してあげると調子がよくなります。

餌の与え方
餌は、フレーク状の小型熱帯魚用のものが扱いやすく消化吸収もよいです。ネオンテトラは口が小さいので、餌が大きい場合は手ですりつぶして与えましょう。
1日1回、1〜2分で食べきれる量を与えます。与えすぎは、消化不良や水が汚れる原因になるので気を付けましょう。

日々の世話
水槽の掃除
1週間に1回、水槽内の4分の1の量の水換えをします。水換え用ポンプで水を抜き、カルキ抜きした新しい水を入れてください。水を抜きながら底砂の汚れを取ることができるポンプがオススメです。水を抜いたタイミングで、水槽内のコケなどを掃除するとよいでしょう。
濾過フィルターの掃除は、3〜6か月に1度を目安にします。水槽内のコケや汚れを観察しながら頻度を決めてください。やりすぎは水質の変化を大きくしてしまうので、ネオンテトラが弱る原因になります。

照明の点灯
照明の点灯は、1日8〜12時間が目安です。
熱帯魚も人間と同じように暗くなると眠ります。体内リズムを整えるために、明るい時間と真っ暗な時間を毎日同じように作ってあげるのが理想です。
長時間の照明がコケの発生原因になることもあるので、水槽内の様子をよく観察して点灯時間を調整してください。照明には水草の成長を促す効果もあるので、水草水槽の場合は合わせて観察しましょう。
照明の点灯時間のリズムはタイマーを使用することで自動で消灯と点灯をしてくれるので便利ですよ。

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ネオンテトラを飼育する際の注意点
ネオンテトラは丈夫な熱帯魚ですが、次の病気に注意しましょう。
ネオン病(体色が白くなり、進行すると赤くなる)
尾ぐされ病(尾びれが白くなり周囲が赤く充血、進行するとボロボロになる)
白点病(体に白い点が現れる)
腹水病(お腹が膨らむ)
水カビ病(体に白い綿のようなものが付く)
水質を保ち適切な環境で飼育することが病気の予防になります。もし、感染魚を発見したら、すぐに隔離して蔓延しないようにしてください。
病気を早く発見するために、体表に異常がないか、動きが悪くないかなど日々チェックしてあげましょう。
購入後1か月は、環境の変化で弱ったり、病気を持ち込んでいる可能性があるので、特に注意が必要です。
ネオンテトラの繁殖

ネオンテトラの繁殖はプロでも難しいと言われています。
ネオンテトラの繁殖が難しい主な理由は
親魚や他の個体による食卵
稚魚が小さい
という点です。
ネオンテトラはばらまくように産卵するため、すぐに親魚や他の個体に食べられてしまうことがよくあります。そのため、繁殖には専用水槽が必須になります。
またネオンテトラの稚魚は非常に小さく、十分な餌を与えて成長させるのは至難の業です。一般的な稚魚用の餌を食べられないため、インフゾリア(動物性プランクトン)を与えますが、うまく採餌できなければ餓死してしまいます。
繁殖が不可能ということではありませんが、特段のこだわりがなければ、アクアショップで新しいネオンテトラを購入することをオススメします。

まとめ
ネオンテトラの特徴や飼育方法について解説しました。
ポイントをおさえれば飼育は難しくないので、初心者でも楽しめます。ネオンテトラが好む水質や水温で育ててあげると、発色がよくなりさらに美しい姿を見せてくれるでしょう。
ネオンテトラから始まり、混泳相手を増やしてみるのも楽しいですよ。皆さんも一度ネオンテトラの魅力に触れてみてはいかがでしょうか。