オレンジ色や黄色などのカラフルな体の色が特徴の熱帯魚プラティ、丈夫で細かな水温管理もなく初心者でも飼育できるので人気です。
プラティはどのような魚なのか
飼育にはなにが必要なのか、飼育する時のこつは
飼育するにあたり注意点はあるのか
繁殖させるにはどうするのか
以上の内容で解説していきますので、ぜひ最後までチェックしてみて下さい。
プラティはどんな魚?

プラティはメキシコやホンジュラスなどの中米が原産の熱帯魚です。正式な名前は「サザンプラティフィッシュ」「ムーンフィッシュ」ですが一般的にプラティと呼ばれています。
流れの穏やかな淡水域に生息し、メダカの仲間で卵ではなく稚魚を出産する形での繁殖形態を持っています。
体の大きさはオスは4~5㎝、メスは5~6㎝と最大でも8㎝程度の小型の熱帯魚です。雑食性ですが植物性の物を好み、小さな体の大食漢でよく食べます。
寿命は1~2年と長くはないですが、ストレスや病気に強も強のが特徴で、価格も手頃で手に入れやすいため初心者でも飼育がしやすい熱帯魚といわれています。
プラティにはどんな種類がいるの?
プラティは品種改良された種類が多い熱帯魚です。いくつかの種類を紹介していきます。
サンセットプラティ
体の前方がオレンジで体の中ほどから赤色に変わります。オレンジと赤のグラデーションが夕焼けを思わせる品種です

レッドプラティ
全身が赤色の品種となり、尾ビレの付け根の部分に黒い斑点が出る個体もいます。プラティ原種に近い品種となります。

ミッキーマウスプラティ
尾ビレの付け根にミッキーマウスの模様が出ている品種です。ミッキーの柄が可愛らしいプラティです。またブルーミッキーマウスプラティなど体の色もさまざまで、淡いブルー、赤色、紫色や黄色などもありカラフルな品種といえます。

ゴールデンパンダプラティ
金色の体の色に頭のほうを中心に黒い模様がでていて、思わずパンダを思わせる柄の品種です。
この他にも尾ビレが黒く染まるワグプラティ、白色に赤い縞のタイガープラティ、錦鯉を思わせる昭和プラティやヘルメットプラティなどたくさんの品種がありますので、ご自分の好みのプラティを探してみるのも楽しいでしょう。

プラティがオススメなのはこんな人
体が丈夫で飼育しやすく人気のあるプラティの飼育がおすすめな方はこんな方々です。
熱帯魚飼育の初心者
プラティの特徴は熱帯魚のなかでも一番といえるほど丈夫なことです。初心者の方でも飼育することは難しくなく、価格も比較的安価で1匹200円~500円ほどで購入できるので、熱帯魚の飼育を初めようと思う方にはおすすめです。
繁殖を楽しみたい人
プラティはとても繫殖力の強い魚なので、熱帯魚の繁殖をしてみたい方にもおすすめです。水槽に6匹ほどのプラティを入れておけば、自然に繁殖させることができます。小さな子供の熱帯魚を見てみたい方はプラティを選ぶとよいでしょう。
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プラティの飼育方法
プラティを飼育するために必要なものや最適な環境作り、与える餌などについてご紹介します
飼育に必要な物は?
プラティを飼育するのに必要な物は次のとおりとなります。
水槽
プラティは小形の熱帯魚なので最小の水槽(30㎝)から飼育する事ができます。しかし、小さな水槽では水質の管理や温度管理が難しい事もありますので、余裕をもった大き目の水槽を用意するとよいでしょう。水槽を選ぶ目安は次のようになります。
30㎝水槽 飼育数6匹くらいまで
45㎝水槽 飼育数15匹くらいまで
60㎝水槽 飼育数30匹くらいまで
フィルター
水質の管理や酸素の供給とごみの除去のためにも必ず必要となります。小型の水槽の場合は投げ込み式や外掛け式、60㎝以上の大きな水槽の場合は上部式や外部式を選ぶのがおすすめです。
水槽のふた
水槽にごみが入るのを防いだり、水が蒸発するのを抑えてくれます。特に冬の間は水温との温度差により、水の蒸発が多くなるのでふたは必ず用意しましょう。
水槽用ヒーター
プラティは低温に強い熱帯魚といわれていてヒーターは必要ないとされていますが、低温になると病気になりやすくなりますので、冬の間はヒーターを入れてあげましょう。
最適な環境作りをしよう!
プラティに適している水温は24度から27度くらいとされています。プラティは比較的低温にも強いとされていて水温15度以上あれば飼育は可能とされていますが、低温になると病気にかかりやすくなってしまうので、冬はヒーターを入れたほうがよいでしょう。年間を通して水温は25度に保つことが理想的です。
プラティは弱アルカリ性の水質を好みます。しかし、それほど神経質に管理をする必要はありません。丈夫な熱帯魚なので頻繁な水換えも必要ありませんが、少なくとも2週間に1回は3分の1程度の水の交換をしましょう。
そして、プラティは臆病な性格なので、隠れることのできる、石組み、水草や流木などはたくさんいれておくとよいでしょう。明るい色の水草を入れるとプラティの体が映えて美しくみえます。
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プラティの餌はどんなものがいいの?与えかたは?
プラティは雑食性の大食漢なので餌はなんでもよく食べます。人工餌を中心にして、たまに生のブライシュリンプを与えるとよいでしょう。人工の餌は粒が小さく浮くものにして下さい。メダカの餌やグッピーの餌などでもよいでしょう。
1日2回くらいで、3分くらいの間にで食べきることのできる量を与えて下さい。食べきれないと水が汚れる原因となりますので残った餌は取り除きましょう。餌を食べないときは弱ってしまっている証拠なので水質や水温のチェックをして環境を見直してみましょう。

プラティを飼育する際の注意点
プラティを飼育していく中での注意点はどのようなものがあるのでしょうか?少し紹介していきます。
かかりやすい病気とその対策
プラティは丈夫な魚なので病気にも強いといわれ病気になることもまれです。しかし、水槽の中の環境が悪いと病気にかかってしまうこともあります。プラティがかかりやすい病気は他の熱帯魚と同じで、白点病、マツカサ病などです。
これらの病気は水槽の環境を整えることで防ぐことができるので、水温を一定に保ち、適度の水換えを行うなどをしましょう。大きな水槽を使うと管理がしやすくなります。もしも、プラティが病気にかかってしまった時には粗塩やメチレンブルーを使用しての治療が効果的です。
粗塩を水槽の水に入れる(1ℓに約5gくらい)、またはメチレンブルーを規定の量入れて長くとも1週間はそのままにしておきましょう。この期間、餌は与えないようにするのが好ましいですが少量なら与えてもかまいません。
プラティが元気になってきたら水を交換し水槽を掃除して、塩分濃度を下げていきます。1週間後に再度、水を交換し治療は完了です。治療には手間がかかりますので、しっかりと水温、水質の管理をし病気を予防しましょう。

混泳するときの注意点
プラティはおだやかな魚なので混泳するのに相性がよいと言われていますが、実は気性の荒い個体も見られるために注意が必要でしょう。
混泳にはプラティと同じくらいの大きさの種類の魚であれば問題はありませんが、喧嘩が盛んに起きてしまう時には隔離するなどの対策をしましょう。
また、水草などで隠れることのできる場所を作ることも効果的です。
プラティの繁殖
プラティは繁殖力のとても強い魚なので、水槽に5匹から6匹ほど入れておけば自然に繁殖します。出産は1か月に1回出産し、1回の出産で20匹から30匹生まれることもあります。
出産するまでの流れは?
交尾の後、1カ月で出産となります。プラティのお腹が膨張し水槽の底にじっとしているようなら、もううすぐ出産の合図ですので、出産ケースに隔離するか別の水槽に移してあげましょう。隔離することで稚魚が他の魚に食べられるリスクをなくすことができます。
稚魚の飼育
子供が生まれたら、親が稚魚を食べてしまうのを避けるために親とも隔離をして飼育しましょう。
プラティの稚魚は誕生直後から餌を食べるのですぐに餌を与えて下さい、稚魚は小さいので餌はすりつぶして小さくして与えて下さい。
稚魚のうちは1日3回ほど餌を2分程度で食べきれる量を与えて下さい。また、生餌のブライシュリンプは栄養価が高いので成長のためにも与える頻度を高くするとよいでしょう。稚魚は5か月ほどで親と同じ大きさとなります。

まとめ
人気の熱帯魚、プラティの飼育についてまとめてみました。
プラティは中米原産の熱帯魚で安価て手に入れることができます。
プラティは繁殖力の強い丈夫な熱帯魚です、飼育がしやすいので熱帯魚飼育初心者や熱帯魚の繁殖をしてみたい方におすすめです。
水温や環境をととのえることで病気を予防できます。
繁殖力が強いので繁殖する際には管理をしっかりしましょう
いかがでしょうか、手軽に飼育することができると人気のプラティ、初心者でも安心して飼育ができます。カラフルな体の色で水草などによく映える姿が美しいとされます。しかし、繁殖力の強さのために増えすぎてしまうなどの問題もありますので、繁殖させる時には注意が必要です。