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底砂はどれを選ぶ?淡水水槽の底砂の基本を徹底解説

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今回は、

底砂って絶対必要なの?

水草が上手く育たないのは底砂の種類が原因?

ベストな底砂は何か知りたい

といった淡水水槽の底砂についての疑問にお応えする内容です。

淡水水槽の底砂は、石や土など素材の種類が多く、その効果も多様なので、それぞれの特性を理解して選ぶ必要があります。実は、底砂は水槽の中で重要な役割を担っているのです。底砂の必要性・選び方・種類ごとの特徴について解説します。

底砂の必要性

底砂は、絶対に必要ということではありません。ベアタンクと呼ばれる底砂を敷かない仕様で魚を飼育している場合もあります。

底砂にはメリットとデメリットがあるんですね。飼育する生体などによって、メリットよりもデメリットが大きければ底砂を導入しない選択肢もあります

一般的には、底砂があることで水槽の管理がしやすくなるなど、プラス要素が圧倒的に多いです。ほとんどの場合、メリットのほうが大きくなるでしょう。

底砂のメリット

水草を植えられる

水質調整・維持効果がある

底砂にバクテリアが住み着くことで水質が安定する

生体にとって自然界に近い環境になる

水槽の鑑賞性を高める

生体の体色を引き出す効果がある(底砂の色で体色が変わる生体もいる)

水草を植え込みたい場合は必須です。水草を入れることで、生体の飼育環境も良くなります。水質調整(pH)や有害物質を吸着する機能を持つ底砂もあり、有害物質を分解するバクテリアの働きと合わせて水質維持に効果的です。魚にとって落ち着いて暮らせる環境かどうかという点も大切ですね。

底砂のデメリット

底砂に汚れが蓄積しやすい

ベアタンクに比べて掃除しにくい

大食漢でたくさん糞をする大型魚などを飼育する場合は、汚れが見えて掃除しやすいベアタンクを選択するのも一つの方法です。

底砂の選び方

底砂は水質や生体に影響を与えます。飼育する生体や飼育方法に合わせて選びましょう。

底砂を選ぶときに考えるべきことは以下の3つです。

水草を重視するか

水質に合っているか

粒の大きさ

水草を重視するかどうか

本格的な水草水槽を作りたい場合など、水草を重視するのであれば、水草の育成に特化したソイル一択になるかもしれません。ソイルにも種類があり、効果が違うので、どんなときにどんなソイルを使うかについては後述します。

根張りが良く、葉から栄養を吸収しやすい水草であれば、大磯砂でも水草を育成できます。汎用性が高いので、大磯砂を好んで使う人も多いですよ。

水質に合っているか

水質を変える作用を持つ底砂もあるため、生体の好む水質を作れるかどうかも重要なポイントですね。

例えば、中性~弱アルカリ性の水質を好むグッピーには、弱アルカリ性に傾きやすい大磯砂を選ぶという具合に、必要な水質を保つということも考えて選びましょう。

生体によって水質に適応する柔軟性も違うので、混泳生体など他の要素とバランスをとって目指す水質を決めてくださいね。

砂の粒の大きさ

底砂の粒の大きさは、パウダー状から小石ほどのものまであります。

底面式・投げ込み式フィルターを使用するときは、粒が細かいと目詰まりしたり濾過能力が低下したりするため、大磯砂などの硬くてフィルターに入らない大きさのものがベストです。コリドラスなど底床から餌を吸収したり潜ったりする生体には、目の細かい砂が向いています。角がある砂利だとケガをしてしまうことも。

水草を植える場合は、粒が細かいほうが植えやすく、植栽後も抜けにくいという利点があります。特にグロッソスティグマのように根が短く、浮きやすい水草は粒の細かいものでなければ育成が難しいですね。

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ソイル

ソイルとは?

土を焼き固めて粒状にしたもので、粒の大きさはパウダー状から5㎜程度のものまであります。黒〜茶色で、シンプルに生体や水草が映える底砂です。

水質を弱酸性に傾けやすい性質があるため、弱酸性を好む多くの淡水熱帯魚や水草と相性が良いですね。

ソイルの種類と使い分け

ソイルには、水草用の肥料を添加した栄養系ソイルと水中の有害物質を吸着する吸着系ソイルがあります。

CO2を添加して水草水槽の王道を行くには、多くの栄養を必要とするため、肥料を豊富に含む栄養系ソイルが有利です。

熱帯魚メインで水草が少ない場合は、肥料を多く含まない吸着系ソイルのほうが相性が良くなります。成長が遅く栄養をそれほど必要としない陰性水草も同様です。肥料と水草のバランスが悪いと、余分になった肥料が水質を悪化させてしまうので注意しましょう。

栄養系ソイルで底面式フィルターを使うと、肥料が水中に流出してデメリットしかないので上部式・外部式フィルターなどと合わせてください

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ソイルのメリット

水草の根張りが良い

水草の肥料を含んでいる

アンモニアなどの有害物質を吸着する(吸着系ソイル)

ソイルのデメリット

1年程度で交換する必要がある(徐々に砕けて粒が小さくなる)

ソイルが崩れるため、底床を掘り返したり巻き上げたりする生体には向かない

ソイル交換時の環境変化リスクも頭に入れておきましょう。

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大磯砂

大磯砂とは?

黒・灰・白色の砂利が混ざったやや暗めの色合いです。大きさは、1㎜〜1㎝を超えるものまでありますが、5〜8㎜程度のものが一般的に多く流通しています。ナチュラルな風合いが魅力ですね。

大磯砂から溶け出す成分が水質を弱アルカリ性に傾けやすいのですが、使っているうちに溶け切って中性付近に落ち着いてきます。

「淡水水槽で何を敷くか迷ったら大磯砂」というほど扱いやすい底砂です。

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大磯砂のメリット

半永久的に使える

フィルターを選ばない

大磯砂のデメリット

根張りが良くないため植えられる水草が限られる

水草の肥料を含まない

粒が細かい大磯砂を選ぶと水草が植えやすくなります。根張りが良い水草を選び、肥料を使ってデメリットを補うことも可能です。

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田砂

田砂とは?

田んぼから取った砂で、自然界にある明るめの砂の色をしています。粒の大きさは1㎜程度。同じ天然底砂でも大磯砂とは違った明るい川底の雰囲気があり、日本淡水魚と合いますよ。

水質には影響を与えにくいと言われています。

田砂のメリット

粒の細かさ・丸さが底床で活動する生体に適している 

水草の根張りが良い

砂状の底床材としては比重が大きく舞い上がりにくい

コリドラス水槽やドジョウ水槽に好んで使われる底砂です。比重が重いので掃除用ホースでの掃除もできます。

田砂のデメリット

底面式・投げ込み式フィルターの働きを阻害する

水草の肥料を含まない

通水性が良くない

上部式・外部式フィルターがおすすめです。薄く敷いて、しっかり掃除することで通水性の問題も回避できます。

栄養面と厚く敷けないことで難易度は上がりますが、水草の育成も可能です。活着系水草は低リスクでおすすめです。

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ガーネットサンド

ガーネットサンドとは?

ガーネットという赤茶色の鉱石を砂状に砕いた天然の底砂です。ワインレッドが美しく、キラキラとした輝きがあります。粒の大きさは、0.5〜2㎜程度が主流です。

水質には影響を与えにくいと言われています。

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ガーネットサンドのメリット

半永久的に使える

非常に比重が大きく舞い上がりにくい

ポリプテルスなどの魚の体色を引き出す

底砂を巻き上げやすく、大量の糞をする大型魚や古代魚の水槽によく導入されます。重さがあるので掃除用クリーナーで掃除しやすいのもポイントですね。

生体の体色を引き出すことを「色揚げ」と言いますが、ベアタンクで飼育している大型魚の体色が悪くなると色揚げのためにガーネットサンドを入れることもあります。

ガーネットサンドのデメリット

通気性が良くない

「重い」「硬い」「鋭い角」で生体を傷つける恐れがある

水草の肥料を含まない

重さと通気性の問題で、厚く敷くのには向きません。

粒は細かいですが、角ばった形なので、コリドラスなどの生体を傷つける可能性があります。ガーネットサンドを洗う際にはケガをしないよう注意が必要です。

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まとめ

底砂には、飼育環境をより良くするという役割があります。うまく使うと水槽の管理が楽になるということですね。

底砂の素材や粒の大きさを変えるだけでも、水草や魚が元気になる可能性がありますよ。なんだかうまくいかないという場合は、底砂を見直してみると良いと思います

アクアリウムにとって、底砂は美観性に関わる要素でもあるので、使ってみたい底砂を軸に水草や生体を選んでいくのも面白いかもしれませんね。いろいろチャレンジして楽しんでください。

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