

熱帯魚が泳ぐ美しいアクアリウムでは、水草を使ったレイアウトが目を惹きますよね。興味を持って見てみると大きさも形も様々な水草ですが、その中でも大きく存在感のあるのがハイグロフィラ・ポリスペルマです。
水草を育てるにはCO2添加をしなければならないとか何だか難しそうな事を聞くこともありますが、実際どのように育てるのでしょうか。
本記事ではハイグロフィラ・ポリスペルマの育て方や注意点、大きさを生かしたおすすめのレイアウトなどを詳しく解説していきます。
ハイグロフィラ・ポリスペルマの特徴

インド原産キツネノマゴ科のとてもポピュラーな有茎水草です。
ハイグロフィラの名を持つ物は比較的育成しやすい種が多く、ポリスペルマも幅広い環境に対応できる丈夫な水草で、栄養分がほとんどなくても育つとても育てやすい水草です。
特徴としては成長が早く養分をよく吸う為、水槽の立ち上げ直後に植える事で余分な養分を吸わせ水質の安定を助け、コケの発生を抑えるスターティングプランツとして使われます。
もう一つの特徴はその大きさにあり、1週間から2週間で30センチから40センチに伸びます。
ポピュラーな水草なので値段も安く、1本100円前後から販売されており、一度に多く買うことで値が下がっていきます。安価で購入がしやすく水草入門用としておすすめの種類です。

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ハイグロフィラ・ポリスペルマはこんな人におすすめ
ハイグロフィラ・ポリスペルマは次の様な人におすすめです。
アクアリウムや水草初心者の方
中型水槽以上のアクアリウムを作りたい方
水草を増やしてみたい方
一つずつ解説していきます。
アクアリウムや水草初心者の方
アクアリウムに必ずと言って良いほど入っている水草ですが実は意外と育てるのが難しく、失敗すると溶けてしまったり枯れてしまう事もあります。
そのせいで水質が悪化してしまう事もありますが、ハイグロフィラ・ポリスペルマはとても丈夫な水草です。その丈夫さはただ水に浮かべるだけでも枯れないほどなので初心者の人でも安心して取り入れられます。
水草水槽を始めようとすると「CO2添加」をする必要があるのですが、ハイグロフィラ・ポリスペルマはCO2添加をせずに育てる事ができるので手軽に始める事ができます。

中型水槽以上のアクアリウムを作りたい方
ハイグロフィラ・ポリスペルマは成長が早く大きく育つので、小型の水槽にはあまり向きません。中型水槽以上のアクアリウムであればハイグロフィラ・ポリスペルマの大きさでも十分育てられます。
熱帯魚を飼う水槽で使う照明さえあれば光合成でき育てる事ができるので、熱帯魚メインの水槽を作りたい方にもおすすめです。

水草を増やしてみたい方
繰り返しになりますがハイグロフィラ・ポリスペルマは成長が早いのでトリミングをする事になるのですが、このカットした葉を使って増やす事ができます。
ただ植えるだけではなく自分で増やしてみたい、少ない本数から茂らせたいと思っている方にはとてもおすすめです。

ハイグロフィラ・ポリスペルマの育て方
ハイグロフィラ・ポリスペルマの根付かせ方とトリミングによる育て方を解説します。
水槽に根付かせる
①水槽の準備をする
底床はソイルがおすすめですが、砂利でも大丈夫です。次の工程でハイグロフィラ・ポリスペルマをしっかり植える為、底床材は厚めに敷いてください。
ソイルであれば60㎝水槽で9L、90㎝水槽で18L、120㎝水槽で27Lを敷くようにしましょう。

②ピンセットで1〜3節目まで埋める。
浅く埋めてしまうと抜けたり浮いてしまうので、しっかりと埋めていきます。一本一本バラバラに植えるのではなく1箇所に数本まとめて植えると綺麗に仕上がります。
最初に用意するハイグロフィラ・ポリスペルマの本数は次の表を目安にしてください。
30cm〜45cm水槽 | 3〜5本 |
60cm水槽 | 5〜10本 |
90cm水槽 | 10〜20本 |
③環境を整える
水草は植物ですので、光合成が必要不可欠ですが、ハイグロフィラ・ポリスペルマはCO2添加をする必要はなく、照明も特別な物はいりません。
部屋が明るい環境であれば枯れる事はないほど丈夫な種類ですが、健康な株に育てる為に照明は当てた方が良いでしょう。植えてから1週間〜2週間でしっかり根付きます。

トリミングをして育てる
ハイグロフィラ・ポリスペルマのトリミング方法は次の2つがあります。
①ピンチカット
水草の途中から切る方法。切った物を再植栽する事ができるので、どんどん増やす事ができます。
成長した水草を好みの長さで切り、切り取った物を底床に埋める(再植栽)とそこで根付き成長するのでまた切って…と好みの量になるまで増やせます。

②差し戻し
ピンチカットした物を古くなってきた下部と入れ替える方法。
水草は成長していくと根の方が茶色に変色し始めてしまうので、ピンチカットした物を古い株を抜いた場所に再植栽する事で綺麗な見た目を維持する事ができます。
元の株がしっかり根付いている為引き抜くときは底床を荒らさない様注意が必要です。

ハイグロフィラ・ポリスペルマを育てる際の注意点
ハイグロフィラ・ポリスペルマは丈夫で育てやすいのであまり注意する事はありませんが、綺麗に育てる為に3つのポイントがあります。
光量
トリミングのタイミング
CO2添加の量
こちらも一つずつ解説します。
光量
ハイグロフィラ・ポリスペルマは部屋の照明でも枯れない程強い種類ですが当てる光量によって葉の色が変わります。
弱光下では緑色が薄くなるり強光下だとオレンジ色にそまるので、緑を保ちたい方は60cm水槽で1〜2灯(20〜40w)の光量がおすすめです。
逆に赤っぽく育てたい、という方はそれなりに強い照明やCO2添加をする必要が出てきますので飼育難度が上がります。

トリミングのタイミング
頻繁にトリミングをしてしまうと草体が短くなってしまうため注意が必要です。特に最初のトリミングはしっかり根付いてからにしましょう。
植えてから1週間〜2週間すればしっかり根付いて大きくなっているのでこのタイミングでのトリミングがおすすめです。もし少し低めの草体として中景あたりで使用したい方はトリミングを多くしてわざと短くする事もできます。

CO2添加の量
ハイグロフィラ・ポリスペルマは基本CO2添加は必要ありませんが、他の水草の為にCO2添加を考えている方もいますよね。
ハイグロフィラ・ポリスペルマはCO2添加をすると大きくなりすぎる為、間延びしてしまうので出来れば低いCO2量で育てる事をおすすめします。
こうする事で成長スピードを抑え、密度の高い美しい茂みに育てる事ができます。

ハイグロフィラ・ポリスペルマのおすすめレイアウト

どんどん成長するので水槽の後ろ側にレイアウトするのが基本です。ただ、トリミングをすれば短めにする事もできるので中景に使う事もできます。
葉の大きな種類なので、葉の細かな種類と組み合わせると綺麗に見せる事ができます。
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まとめ
ハイグロフィラ・ポリスペルマは丈夫で育てやすい水草で、値段も安くどこでも販売しています。
水槽の水質を安定させるスターティングプランツの役割もできる為、初心者の方以外でも重宝する水草です。綺麗な緑を背景にカラフルな熱帯魚が泳いでいる姿はとても癒されます。熱帯魚を楽しむために育てるのも良いし、純粋に水草を育てるのを楽しむのも良いでしょう。
是非ハイグロフィラ・ポリスペルマを育ててみてください!

