ニューギニアレインボーは、透明感のある色彩豊かな体色と長いヒレをひらひらとさせて泳ぐ姿が美しい熱帯魚です。
温和な性格なので混泳もでき、アクアリスト初心者にもおすすめですよ。
しかし「ニューギニアレインボーは飼うのが難しいのかな」と気になる点もありますよね。
ニューギニアレインボーは適応できる水質域が広く初心者にも飼いやすい魚なんです!
この記事では、ニューギニアレインボーの特徴や飼育方法、注意点などを詳しく解説します。
ニューギニアレインボーを飼育してみたい、または混泳にチャレンジしたいと考えている方にも必要な情報をまとめているので、是非ご覧ください!
ニューギニアレインボーはどんな魚?

ニューギニアレインボーは、ニューギニア中部~オーストラリア北部の熱帯気候に分布し、流れの少ない浅い川に生息している小型淡水魚です。
ニューギニアレインボー
- 学名:Melanotaenia boesemani
- 分布:パプアニューギニア中部~オーストラリア北部の熱帯気候
- 水質:淡水、中性~弱アルカリ性(pH 7.0~8.0)
- 水温:25~28℃
- 体長:5cm程度
- 寿命:3~5年
生態
ニューギニアレインボーはよく泳ぎ回り群泳もする魚なので、複数で飼えば見た目にも動きがあって楽しめます。
またオスが第1背ヒレを広げて行うオス同士の威嚇やメスへの求愛行動(フィンスプレッディング)は、見ていて美しいだけでなく、ニューギニアレインボーの生態を間近で感じさせてくれる面白さがあります。
体型や色
ニューギニアレインボーは流線型の細長い体型に、透明感のある銀色のボディに背が青色、腹が黄色、尾がオレンジ色など色彩豊かな体色が特徴的です。
オスは成長すると、体表に灰色の縦縞模様が現れ、第2背ビレや腹ビレも長く伸びます。
性格
ニューギニアレインボーは温和な性格です。
オス同士では縄張り争いが起きますが、威嚇をする程度で収まるので心配する程ではありません。
生息域と同じように水草を入れてあげると隠れ家になりストレスなく過ごすことができます。
ニューギニアレインボーがオススメなのはこんな人
ニューギニアレインボーは、アクアリウム初心者で他種との混泳にチャレンジしたい人に特におすすめです。
その理由について詳しく解説します。
魚の混泳を楽しみたい人
ニューギニアレインボーは縄張り争いをすることはありますが、穏やかな性格なので他種と混泳が可能です。
フィンスプレッディングを行う際も、他の魚に対して攻撃的になることも少ないので安心して混泳できますよ。
混泳するには、気性が荒い魚種は避け、穏やかな性格の魚種を選ぶことをおすすめします。
初めて熱帯魚を飼育する人
ニューギニアレインボーは水質の許容域が広く比較的丈夫なので、飼育も難しくありません。
水質は中性~弱アルカリ性を好みますが、少し弱酸性に傾いても適応できるので、初めて熱帯魚を飼育する人にも適しています。
ニューギニアレインボーの飼育方法
ニューギニアレインボーは比較的丈夫な魚ですが、健康に環境を整えることが大切です。
以下に、ニューギニアレインボーの好む飼育環境について詳しく解説します。
飼育に必要な物品
60~90cm程度の水槽
ろ過装置
水温計
ヒーター、クーラー
水質チェックシート
ニューギニアレインボーは、一般的な熱帯魚の飼育に必要な物品を揃えるだけで十分です。
健康を維持するために、水質チェックや水温計を定期的に使用してよい環境を維持しましょう。
飼育環境の管理方法
水槽サイズ
ニューギニアレインボーは泳ぎ回り、群泳もする魚です。
単体であれば30cm程度でも大丈夫ですが、複数飼う場合は60~90cm程度の水槽がおすすめです。

水質管理
ニューギニアレインボーは中性~弱アルカリ性(pH7.0~8.0)を好みます。
体質は丈夫ですが定期的な水換えは必要なので、水質チェックシートで定期的に水質検査をしましょう。
硬度は軟水である日本の水道水でも十分飼育可能です。

水温管理
適温は25~28℃です。
水温を一定に保てるよう夏季冬季はクーラーやヒーターなどを使用しましょう。
水槽に固定できる水温計があると便利です。

餌の種類と与え方
ニューギニアレインボーは市販の人工飼料であるフレークやペレットなどもよく食べます。
生息域では沼地や小川にいる幼虫やエビ等を食べる事が多いため、ブラインシュリンプなどの生餌も好物です。
餌を与えるポイント
1日2回程度、少量ずつ与える
大きな餌は細かく砕く
ニューギニアレインボーは口が小さく、一度に多量の餌を与えたり、大きな餌を与えてしまうと食べきれません。
餌の量を減らし与えるタイミングを増やしたり、細かく砕いて小さくしたりと工夫して与えましょう。

ニューギニアレインボーを飼育する際の注意点
ニューギニアレインボーは比較的飼育しやすい魚ですが、健康に長生きさせるにはいくつかの注意点があります。
気性の荒い魚種との混泳は避ける
ニューギニアレインボーは温和な性格のため他の魚を攻撃することはありません。
しかし、シクリッドなど気性の荒い魚と混泳した場合は、長いヒレをかじられるなどストレスを受けることがあるので避けましょう。
エビ類との混泳は注意が必要
ニューギニアレインボーと同じ水質を好むヌマエビとの混泳は基本的には可能ですが、稚エビや卵などはニューギニアレインボーが捕食してしまう場合があります。
エビ類の親が抱卵している場合は他水槽などへ隔離する必要があります。
ヌマエビについて詳しく解説した記事はこちら
こまめな水換えが必要
ニューギニアレインボーは丈夫な体質ですが、水質が悪化した状態で体表に傷がつくと口腐れ病や尾腐れ病などの病気にかかりやすくなります。
2週に1度は定期的な水換えを行いましょう。
水槽掃除について詳しく解説した記事はこちら
ニューギニアレインボーの繁殖
ニューギニアレインボーは、体が5cm程度まで成長すれば、混泳水槽でも条件が揃えば繁殖できます。
確実に繁殖させたい場合におさえておきたいポイントを以下にまとめました。
繁殖のための環境づくり
水温は25~28℃内で普段よりやや高めに設定する
pH7.0前後の弱アルカリ性に調整する
浮草やウィローモスを設置しておく
卵を守るネットを用意しておく
ニューギニアレインボーは繁殖のために特別な水槽は必要ありません。
浮草の根などを産卵場所としているので、アクアリウムで産卵してもらうには浮草やウィローモスなどの水草を設置すると、産卵しやすくなります。
ただし、他の魚や親でさえも産卵した卵を食べてしまうことがあります。
卵を見つけたらネット等を利用し隔離しましょう。
繁殖の過程
オスがメスを追いかけ回し求愛
産卵
約7日で孵化
ニューギニアレインボーは繁殖条件に適した環境を与えてしばらくすると、オスは頭から背にかけて肌色の婚姻色が現れ、フィンスプレッディングをしてメスを追いかけるようになります。
求愛に成功し一度産卵を始めると、メスは1週間程度毎日卵を産卵し続けます。
産卵した卵は親が食べてしまうこともあるので、ネットをかぶせて隔離しましょう。
稚魚の育成
孵化したての稚魚は、ヨークサックという栄養が詰まった卵黄嚢(らんおうのう)が腹の下についているので、すぐに餌を与える必要ありません。
ヨークサックが小さくなり稚魚が活発に泳ぎ始めたら餌を与え始めましょう。
最初はインフゾリアなどの小さな生餌を与え、慣れてきたらブラインシュリンプなどの生餌を与えます。
体が少し大きくなったら人工餌にも慣れさせていきましょう。

まとめ
ニューギニアレインボーは、透き通った体表に柔らかな色彩が広がる体色は奥が深く、長く伸びたヒレをひらひらとさせて群泳する姿はずっと見ていられます。
混泳相手や水質維持に注意することで、健康なニューギニアレインボーを育てることができますよ。
繁殖も比較的容易なので、ぜひ挑戦してみてくださいね。